鑑賞の思い出その1 『ACMA:GAME アクマゲーム』

今回から新シリーズとして視聴したドラマorアニメor映画の全体を通しての感想(各話ごとは面倒くさい……)をアップしようと思います。直近の作品から始めようとは思うけど、鑑賞の「思い出」なので急に′20年の作品とか出てくるかも。

記念すべきその1で取り上げるのは、2024年春クールの日テレ系「日曜ドラマ」だった「ACMA:GAME アクマゲーム」。ドラマ版は英語だけの原作タイトルと違ってカタカナもついている。

基本情報

原作:メーブ(原作)、恵広史(作画) 『ACMA:GAME』
主演:間宮祥太朗
脚本:いずみ吉紘、谷口純一郎
主題歌:UVERworld「MEMORIES of the End」
あらすじ:織田照朝はかつて日本有数の総合商社・織田グループの会長だった織田清司の息子。だが清司は13年前に謎の男に射殺され、織田グループもその際のゴタゴタに乗じて乗っ取られてしまった。照朝は清司が託した悪魔の鍵というアイテムがもたらす幸運を利用して海外を放浪するが、あるニュースを見て帰国する。そんな照朝に同じく悪魔の鍵の所有者であり、丸子ファミリーという反社会勢力のトップである丸子光秀が襲来、照朝の悪魔の鍵を奪うべく鍵の真の力を使ってデスゲームを吹っ掛ける。

原作は週刊少年マガジンに連載されていた漫画だけど、あちらは高校生社長やらイタリアマフィアやら日本政府が密かに育成していた凶暴な男やら実写化の枷になりそうな設定が多く、挙げ句の果てに日本の全政治家が洗脳されて敵組織による独裁を受け入れるなんていうぶっ飛び展開もあるのでドラマ版は大幅に改変されている。

悪魔の鍵を挿すと異世界から悪魔が召喚されて強制参加のアクマゲームを開催する、というデスゲーム・ギャンブルもので、毎話違った内容のゲームが繰り広げられるのでどの話で何をしていたか覚えやすいし飽きも来にくい。それに主人公の照朝はデスゲームものの主人公にしては道化ムーブも高飛車冷酷な言動も無くひたすらに善人なので非常に見やすい。まあ、後半は最終話を除いて淡々とゲームしてるだけで内面が見えにくいところはあったけど……

で、ゲームの内容はWikipediaが分かりやすく表にしてるし公式サイトでもルール説明があるからそっちを参考にして欲しいんだけど、やはり個人的にランキングをつけるとしたら第一話の真偽心眼がダントツでトップには来るかな。問いの答えがウソかホントかを当てるというシンプルなルールに、ハイレベルな心理戦。今作の特殊能力「悪魔の力」による異能力バトルとしての側面を簡潔に提示しているのも大きい。それ以外で言うと隠蔽看破、金の銃と銀の銃(何故かこの回だけ四字熟語の法則を崩してまで原作の「善悪射撃」というゲーム名を変更)辺りがお気に入りだろうか。篭球果実とかは正直複雑過ぎてついて行けなかった……(でもあの回の「視覚の強制交換(サイトジャック)」→「一分間の絶対固定(リミテッド・パーフェクト)」→「肯定する従順羊(イエスマン・シープ)」という悪魔の力3連鎖はアツかった)。

あと原作譲りの唐突なギャグも良かった。一番のお気に入りは9話で照朝にビーフ扱いされて狼狽えるガド。
ついでに言うとタイトルバックは自分が見てきた様々な映像作品の中でトップクラスに格好良かった。具体的に言うと99本の悪魔の鍵が次第に集まっていって「ACMA:GAME」っていう文字を形作るんだけど。

ただ前述の通り原作改変が著しい影響なのか細かいモヤモヤや破綻が多くてその辺がマイナスポイントではある。粘土問答みたいに尺の都合でダイジェスト化が激しいゲームもあったし、最終話の中盤は全然ゲーム進まずにずっと仲間との感動シーンやってるし(ROOKIES-卒業-ってこんな感じなのかなと思った)、トーナメント会場である島のセキュリティは妙にガバガバだし……。

とは言え1話の面白さは本物だし(1話のゲームは一番原作改変が少ないと思われる)この手の頭脳戦が好きならまずは原作の試し読みから入ってはいかがでしょう。完結編の映画も多分見に行く(でもこのドラマあらゆる数字が絶望的だし興収伸び悩むだろうな、完全に神の舌コース……)し、原作もいつかまとめ買いしたい。見る価値は大いにあったと思ってます。
主題歌は……まあ普通なロックバラードって感じでそこまで印象深くは無いかな。挿入歌のSixTONESの方が勇ましくて好きかも。

どうでも良いけど、このドラマよりによってあの田中さんと同じ放送枠で再びウルトラ原作改編してるんだよね…その田中さんもリアタイしてたのでいつか感想残します。

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