目が覚めたので何か書いてみる
寝苦しかったのか、夢の中で得体のしれないものに追われたのか、驚いたような感じで目が覚めた。枕元を探したがスマホはなかった。置いた場所は思い出せない。深酒がすぎたようだ。
上体を起こしてのろのろと立ち上がる。壁のスイッチの一つを押した。部屋は暗いまま。二階の裸電球の大半は切れていて、半笑いの自分がキレそうになった。
明かりのかわりに机にあるノートパソコンを起動させた。youtubeのライブが動き出す。リアルの視聴者が百人となっていて呆れて、その中に自分が含まれていることに十数秒くらい経って気づいた。
でも、なんでアニソンなんだ?
いつもなら八十年代のハードロックのライブを聴いている。あまりノリの良い曲は仕事中には向かない。遠い記憶に聴いたことがあるような程度にするのが常だった。
ヘッドフォンでアニソンライブを聴いてみる。知らない曲がほとんどではあるが、繰り返すフレーズが胸に残るものもあった。途中で転調する曲は耳に心地よい。
これはこれでアリだなと。
実際、仕事中に使えるのか試してみたくなった。ワードで締め切りが近いものを選び出し、即座に続きへ飛んだ。会話文が表示された。「私に何をし」と実に区切りの悪い終わり方になっていた。話の流れを再確認しようとしてミスを発見。話し相手の苗字が間違っていた。この手のミスは自力でないと見つけられない。
その先にも『私』が『わたし』と統一感の欠ける箇所があった。永遠を生きよう、じゃない。いや、これはヘッドフォンから聞こえる歌詞の一部だが。イライラを募らせながら推敲を続けていると一時間が過ぎた。
妙に明るい曲調を最後にノートパソコンをシャットダウンした。
やる気が削られた。
今の時間が午前一時八分。四時間後に起きられるだろうか。
アニソンライブはよくわからない。また試してみるが。
おやすみ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?