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豪雪の山里から ~ 愉しい雪の世界

こんにちは。ご来訪ありがとうございます

豪雪地の話をすると、どうしても厳しい話が強調されがちだけれど、そればかりじゃない
地区のお年寄りに「豪雪の冬は何してるの?」て訊くと、「冬眠」してるって応える(笑)。でも、冬眠ばかりじゃもったいない
実は、冬にしかない愉しみがいっぱいあります

今回は、ここでしか味わえない、冬の魅力を少しご紹介します

まず、一見の価値があるのは「雪の壁」
除雪車が何十回となく通って雪を飛ばしまくった結果、
道路の両側には、6m超えの巨大な雪の壁が出現する
熟練の技術で作り上げられた壁はまるで芸術作品のよう
両側を雪壁に囲まれた夜の峠道は、
車のライトが反射して幻想的な異空間となる
時にはウサギやタヌキに出くわすことあり
逃げ道を求めて駆けてく彼らの後ろ姿に癒されます

続いてお勧めなのは、降雪後に晴れた朝
見渡す限りに広がる雪景色は、あらゆる直線を排したラウンドシェイプ
雑木の枝々には霧氷が付いて、白く繊細なオブジェのように輝く
朝日を浴びると、雪面で煌めく結晶が、宝石を散りばめたよう
真っ白に汚れない自然の芸術に目を奪われます

そして雪がやんだ夜は、
巣穴に隠れてじっと耐えていた動物たちが
餌を求めて這い出してくるとき
朝には動物たちの足跡が、雪原に縦横無尽に広がっている
家の近所で「アニマルトラッキング」ができる贅沢

晴れた朝の愉しみで特にお勧めなのが「凍みわたり」
朝の放射冷却が進んで冷え込みが厳しくなると
積もった雪の表面が凍って固くなる
そうすると、かんじき履かなくても普通に雪面を歩けてしまう
普段なら足が雪に埋まり
ラッセルで息を切らし汗だくになって進むような雪原も
道も田んぼも関係なく、どこまでも自由に歩いて行ける
例えるなら水の上を歩くみたいな感じ(歩いたことないけど)
タイミングが合わなければ巡り合えないとっても貴重な体験

それと、春先の雪原散歩も楽しい
雪解けが進む春は、雪が締まってきてハマりにくくなる
温かくなった晴れの日中、コーヒーセットを背負い、
かんじき履いて家の裏山を歩いてまわる
夏は薮だらけで近づくことが難しい場所も、
残雪の中なら思うがままに歩いて行ける
そして、越後の山々が見渡せるスポットにたどり着いたら
誰もいない静寂の中でのコーヒータイム
これ以上なにもいらないと思う至福の時

ゲレンデでスキーやスノボに興じるのも嫌いじゃないけれど
お金をかけなくても
ここに暮らしているだけでも愉しみは沢山あります


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