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豪雪の山里から ~ 米より藁が売れる時代

こんにちは。ようこそ♬

今どきの農家さんは大変
役人の考えた「6次産業化」とかいうやつ
1次で農産物を作るだけじゃ暮らしていけないなら、2次(製造・加工)と3次(販売・サービス)もかけ合せてやったら良いんですっていう話
そうしたら付加価値もつけられて儲かるって話
しょせん1次は、兼業で片手間にできてしまう仕事だから、他のスキルも身につけないとダメだと言われているようだ
求められるのは、色々とこなせる能力を持ったスーパー農家!?(笑)

近くでも、近隣のお菓子屋さんとコラボして、米粉をつかったお菓子なんかを企画し販売している農家さんもいる
玄米をつかったポン菓子というのもある
米作りと並行してこういった取り組みを進めるには
やる気とセンスと体力と全部揃っていないといけないだろうなぁと、尊敬の眼差しで見るばかり

今のところ、米づくり以外に続けているのは野草茶だけ
山の中だからこそ汚れていない薬草が手に入るから、それを採取し乾燥させてお茶パックに詰めて、道の駅などに出品している
まあまあ手間がかかるけれど、それなりに買ってもらえるようになってきて、ちょっとしたお小遣い稼ぎにはなっているから良いかという感じ(生活費の一部を補填するとまではいかないが)

そういえば、自分もここへ来た当時は、もっとやる気に満ちて(笑)、農業しながら和箒づくりができたらなんて夢想して、遠方の職人さんを尋ねて何度か話を聞きに行ったこともあった
試しに箒の原料となるホウキモロコシの種を分けていただいて、自分で育ててみたものの、あまり栽培がうまくいかず、イネ科アレルギーもあって気持ちが萎えてしまったが
実際、昔の農家さんは冬場の内職仕事として、藁細工、竹細工、和箒づくりなんかを囲炉裏端で作っては業者に買い取ってもらってもいたというから、頑張ればできるんだろう
だが、だからと言って誰にでも簡単にできるものでも無いようだ
大きな設備は必要としないものの、売り物になるまでには相応の技術を身に着けないといけないし、根気のいる仕事を続けていくのは簡単なことではないと身に染みて理解した
いつかそのうちリベンジを、という気持ちは心の隅っこに無くもないが…

あとは畳表の廃材を使ってイ草で作る鍋敷きとか、使い古しの米袋を利用した米バッグを試作してみたりもしたが、どれも中途半端で投げ出してしまった
米バッグなんかは、現に道の駅などで商品として見かけることもあるから、ちゃんとやればそれなりに売れるのかもしれない

あとは、はざ架けで出た稲わらを使って、縄ないを覚え、YouTubeを参考に見よう見まねでしめ縄作りもできるようにもなった
しめ縄作りは今も年末に続けているが、今のところ売り物にするレベルではなく、自宅用にしたり、地域の神社へ奉納したりといった趣味の程度

藁を使うと言えば、稲束そのものを売っている
もともと日当たりが悪い、猫の額ほどのごく狭の田んぼがあって、実りも期待できないから、何か別の用途に使えないかと考えていて、まずは稲束を売ってみたらどうかなと思い試している
稲束とはいえ刈り取ったそのままではなく、天日で干したあと、いったん解いて、余計な枯れ葉や草、傷んだ穂などを取り除くなどし、綺麗に仕立て直したもの。意外と手間がかかる
用途は基本、消費者任せだけど、縁起物とかクラフトの素材とか、あるいは食育の教材としても使えるかなと考えている

実は、個人的な夢物語としては、「新米の時期になったら稲束を玄関先に飾って豊作を祝う」ってな文化が魚沼にあったら、米どころらしくて面白いかもなぁ…なんて想像したりもした
都会の人は、新そばの時期になるとそれを目当てに長距離ドライブして食べに行ったりするんだから、同じように今年の米が採れたからその土地まで新米ごはんを食べに行くってなってもおかしくないと思う
で、その時の目印に、酒蔵の杉玉ならぬ稲束がお店の入り口とかに飾られている光景があったら映えるかもなんてね

で稲束、道の駅に出していると、忘れたころに売れる
が、今のところパッとしない(笑)

でも、聞くところによると
秋田の方では米を収穫するためではなく、しめ縄飾りやカツオの藁焼き用に、藁を専門に生産している農家さんもいるらしい
しかも藁は米より収益性が高いというんだから驚きだ
確かにコンバインでの稲刈りが普及して以来、刻まれていない長い藁は貴重品になった。ホームセンターに行くと、ほんの一握りくらいの藁が結構な値段で売られているのも見かける
藁も稲束も、はざ架けしないとできないから手間はかかるけれど、ひょっとしてこの先、米そのものよりも可能性があるのかもしれない

などと考えてはみるが、
何事も大事なのは、トコトンまでやり切れるかどうかなんだろう
と、うすうす気づいている

何をするかよりも、この「飽き性」をなんとかせねば…

ではでは







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