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新卒でブラック企業に勤めた話

私は1浪2留、新卒?と言っていいのか、社会に出たのは25歳の時だった。

もともと、2年留年をした理由はバイトとサークル飲み会で
学校の自主休講をすごく繰り返していた

バイトは大手チェーンの居酒屋
私がいた店舗は店長が3か月くらいで入れ替わってしまうような店舗だった

女子高生を自分の車に連れ込もうとしたり、従業員へのパワハラで軟禁したり、お金の持ち逃げなどなど、自分が働く店舗でも問題はたくさん起きていたけど、ほかの店舗でも問題が起きての店長の入れ替えも頻繁に起きていたので、自然と店長がいない店舗になり私が店長代理となってしまった

当時の私は「責任感」の所在が変なところにあったのと、
エリアマネージャーから言われた「逃がさねぇよ!」というパワーワードで
週6日、15時~翌5時までのシフトをこなし、もちろん大学に行かなくなった

大学に行かないくせに、不思議と友達はいたので、バイトバイト遊んでバイトみたいな生活だった

ちゃんと卒業する事が確定した2留の前期、

就活も2~3社くらいしか受けていなくて、そんな状態で受かった企業に就職

新卒がやる「自己分析」とか「業界研究」とか何もせずに何となく決まったところに何となく就職した

総合職かそうじゃないか位しか知らないし、職種も営業と事務の仕事内容の違いもあまり分かっていなかった

それ以前に、Fラン大学出身の25歳新卒を入社させてくれるだけありがたい話だった

社長は人を惹きつけるような人で、すぐにこの会社に入りたいと思った
その社長に、君は営業に向いている!と言われた事で営業に決定

飲食店向けの照明機器の販売をする会社だった

この会社は基本的には皆いい人ではあったけど、
私の上司ガチャの引きの悪さがここから始まった

上司はくるぶしソックスにオールバックの黒い肌、腹から声をだし、
道端に唾をはき、洋楽しか聞かない、夏はサーフィン、バーベキュー、
人の都合もお構いなし、電話に2コール以内で出なければ折り返したときに怒鳴られる。電車に乗ってようが俺の電話なら出ろと怒られた
つまり、イきりにイきってる人だった

新卒で営業の仕方もわからない私はとにかくこの上司についていかねばと
なんのOJTも受けずに飛び込み営業、1日350件近くのテレアポを強制され、電話の受話器を置くと怒られる、受話器は1時間に1回だけ置いていいという徹底管理ぶり、正面の同期は日に日に顔色が悪くなっていった

一番キツかったのはみなし残業が45時間分入っている給料なので、定時で帰ってはダメという謎理論

9時~19時30分までの勤務時間に加え、タイムカードはエクセルの手打ちだったので、みなし残業も無かった事に、9時~18時で書くように指導された
入社して少し経った夏、勤務がそんな定時の中で、深夜の飛び込み営業もさせられた。
1日手法は何でもいいので、1件も取れなければ終電まで帰れないという強制労働が始まった
お客さんがついていない新卒や最近入った中途は、1件が取れるまでどこで何件飛び込み営業をしたか1時間に1回報告をしなければならなかった

幸い、私は1人のお客さんが定期で買ってくれる話があったので、途中までは飛び込み営業をしなくて済んでいたが、それをよく思わなかったイきり上司が、既存客ではなくて新規の飛び込み営業で注文を取るまで帰るなとなってしまった。けど、それも言われそうな事を見越していた私は、新規で取れていた顧客を小出しにするという技をくりだし、なんとかなっていた
そうなってくると、1件ではなく時間制になった
23時まで、飛び込み営業をするように命令が入った
しかも、突然当日に言われた
学生時代のバイトのお客さんとの飲み会の約束をしていたので、用事があるので無理だと伝えると、怒鳴られた。そんなの前もって言えよと。
前もって言ってくれないのはそっちもじゃん!と理不尽さと今までの積み重ねにキレて帰った。

私の顔色がどんどん悪くなっていくのに気付いた支店長が面談をしてくれ、
今までの事や怒鳴られる事などを伝えると、次の日には1課、2課がなくなり、全部一緒の課になった

この事がきっかけとなり、もうこの会社では働いて行くのが無理だとなってしまった

すぐに転職活動を始めた

目指す業界は人材業界、
バイト時代、店長代理をしていた時に面接をやったり研修をすることで、
人の得意に気付いたり、成長する姿を見るのが好きだったからだ

が、なかなか決まらない

そりゃそうだ

中途半端に6か月働いた25歳の新卒

しかも、業界未経験者、
何もできない奴をどの企業が欲しいと思うのだろうか

そんな中、2社受かった

1つは大手人材企業、新宿の高層ビルの高層階、
なんでここが受かったかというと、後から分かった事だが、
ベンチャーで上場を視野に入れていて大手企業との傘下に入るかどうかの最中だったので、
とにかく人員の採用と女性管理者を増やしたかったようだ

もう1つはのちの漆黒企業と知らずにはいる人材業界

2つ受かった中で、次は失敗したくないと思い、いろいろな口コミサイトをみたら、大手企業は成長中なので辞めていく人も多いのと残業もすごい様子、当時は携帯が支給されておらず私用携帯で応募者とのやりとりもしないとならないと書いてあり、それはキモイ...となった
漆黒企業は小さい会社なので口コミも少なく、上場企業の子会社というのもあったので、こっちの方がマシかな~と思ってしまった
そんな消去法で漆黒企業へ

漆黒企業での面接でひとつ違和感を感じたのは
部長がちゃんと椅子に座らずに、胸ポケットにタバコとライターを入れ、タバコ臭く
シャツも胸まで開けていた事だった
ただ、部長だし、一従業員にそんなに関わって来ることはないと思って、そこまで気にせずにいた

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