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愛がなんだ

最近、エモいという言葉を良く耳にする。
そのせいか僕もだいぶ使ってしまう。
改めて意味を調べると

「エモいは、英語の「emotional」を由来とした、「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本語の形容詞。 感情が揺さぶられたときや、気持ちをストレートに表現できないとき、「哀愁を帯びた様」などに用いられる。」

とある。なるほど。
いや、なるほどというほどでもない。エモい、はどう考えてもエモーショナルからきてる以外考えが浮かばない。
今作、「愛がなんだ」を見だした序盤からもうエモいなぁ、、、とふっと呟いていた。
20代後半の恋愛は、好きです付き合ってください、で付き合えるような恋愛はさほどない、と劇中で言っていたけれど痛いほど分かる。そんな経験もあります。
ええ。。
だけれども、テルちゃんとマモちゃんの恋愛観は全く共感が感じなかった。
二人ともに多少なりともイライラしてしまっていた。しかし何故だろうか、全く嫌いになれないし、いつのまにか引き込まれている。普通なら共感できなかったり、登場人物に愛着が湧かなければ面白く感じないものなのだが自然と現代に生きる20代後半から30代の無様で不恰好な恋愛ともとれない群像劇にドップリと浸かってしまった。

テルちゃんを演じる岸井ゆき。最近CMでもドラマのサブキャラ役でよく見る人だったが、まああああああピッタリの役。自分を蔑ろにしてまで恋してしまったマモちゃんに前のめりになっていく。イタイ。ただただ、イタイ。連絡を待ち続け、仕事が手につかなくなって辞めるまでに至るわ、彼から言われる言葉を全てプラスに捉えていく。イタイよぉ…報われて欲しいとかすら思えない…共感できねぇよぉ…ひぃー

マモちゃん演じるのは成田凌。
こちらもまああああピッタリの役だこと。
今まで演じてきた役の中で1番はまっているのではないか?
好きでもない相手から好意的に思われているのを知ってかパシリにするわ、体目的にするわ、思いつきで会社休ませて遊びにいくわ。。すごい勝手な男だ。本当に雑誌編集者なのかすら怪しく感じてしまう。
呼べば喜んでくる女と、
とりあえず心寂しいからあの子がいるから呼ぶ、な男。そんな関係が恋愛に発展するわけもなく。

そんな中、同じような関係性を持っているテルちゃんの同級生?の友達、葉子を演じる深川麻衣。元乃木坂46の方で最近は映画やドラマでの活躍が目立つ。僕はその当時の乃木坂を知らないが、バナナマンとのバラエティ番組を見返したりしてるのでなんとなく知っているから活躍されてるのはとても嬉しいw
聖母、と呼ばれた彼女はとてつもなく優しく、言葉尻も性格がにじみ出るような方なのに、今作ではサバサバSっ気の女性。全く悪くなかったw キャラクターが生きていたように見える。

その葉子をずっっと好きな男がナカハラと呼ばれるカメラアシスタントの男。若葉竜也という俳優。つうかこの人も見たことある。個人的に一番印象に残ったのが彼である。
葉子にとりあえず呼ばれ実家にいつのまにか居て、葉子の母とご飯を食べたり年を越したり…葉子はその場にいなかったり。
「葉子さんに必要とされる、そういえばナカハラいるじゃん、って立場で入れればそれでいい」と言っていた彼は、ある人の言葉で思い返し、"好きでいること"を諦めていく。
その時のテルちゃんとナカハラのコンビニ前のシーンが僕は一番好きかもしれませんw
涙目で「幸せになりたいっすねー!」というナカハラ。なって欲しい。ほんと。。w

そんなナカハラに思い返すキッカケを与えた人物。すみれ。江口のりこさんです。インパクトが強いwこんな人居るなぁ、と思いつつ一挙手一投足に笑いが起こっていた。 ファッションといいサバサバしてぶっきらぼうな性格といい、そんな人を好きになったマモルはぞっこんで。それを知ったテルちゃんの一人で帰宅中の道すがらでの愚痴ラップ。あれ、やるよなぁ、とニヤッとしてしまったな。
ラストに出てきたマモルの親友という金持ちイケメンが、絵に描いたような高身長金持ちイケメンで「なんだこの、金持ちイケメンは!!」と心でツッコミを入れました。

と、登場人物の描写、キャラクターがだいぶ良くて。俳優陣が活き活きとして見えました。しかしなぁ、不思議な映画だと思います。見る人によっては絶対拒絶すら感じるかもしれない恋愛観(ストーカー気質w)なんだけど、それを惹きつける画力とストーリングと演技。素晴らしいと感じます。
そりゃお客さん入るわ。。
だって、エンドゲームとコナンの中に居て頑張ってんだから。客入ってんだから。凄い。
監督さん、覚えておきます!

最後に。上映が1日一回しかないからか、ほぼ満席になる。しかも、9割女性。学生、OLがわんさか。後ろ側の通路挟んだ手すりありの前列中央に座るのだけど、縦横斜め全て女性。その日僕は二軒の会社訪問面談があり、気温が上がった日中にウロウロとしていたので汗掻いていたので大丈夫かな、と少しそわそわしてしまった事。隣の女性が脚を組んでなんとか当たらないように脚を交わしてはいたけど、その脚をちょろっと見てしまったこと。ここで懺悔します。。

#映画感想 #記録 #愛がなんだ

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