やさしい亀裂=弦楽器・なままりも【現代詩】
【やさしい亀裂=弦楽器、による濡れた旋律へ】
歩きながら
かかとでハモる
誰かが避けた
(9)の続きとカスタネット
歩行者のいないタイプの天国で
モナドマシュマロを降らせる
それはプロローグの段階で涙した
いつかのレイトショーと歯ブラシ
何回目だろう
また白衣の婦人が
螺旋階段を駆け上がっては
こちらを振り向く
必死で追いかけて
気管支はやがて
関東ローム層に根を張り
一命を取り留める
赤い鳥が一斉にはばたく
液夢
と
なままりも
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