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洗濯で名品と知るニット

今年は春の訪れが早くなりそうということで、3月に入って、少しずつ衣替えをしています。

食べこぼしをしてしまったので、お気に入りのセーターを洗濯しました。

Drumohr社のセーター

表面が毛羽立っていますが、これは最初からです。
ナッピング加工といって、古着のように見せる加工が施されています。
もちろん、新品で購入しました(笑)

購入したのは5年位前ですが、このきれいなグリーンとジーロンラムという素材が気に入って良く着ています。

ジーロンラムというのは、オーストラリアはジーロン地方に生息する純血種の羊をいいます。
セーターの主原料としては、メリノウールが有名ですが、羊の種類によっても、
糸質は違います。
生息環境や食べている牧草によって、変わるんですね。

その中でも、オーストラリアやニュージーランドは羊毛の産地です。
(羊の数が人間よりも多いと聞きます)
特に有名なのが、メリノウールという高級品種。多くの高級ウール製品の原料となっているので、聞いたことがある人も居るでしょう。
ラムズウールというのも、生後6ヶ月以内の羊毛を使い、中でも最高級品をスーパージーロンラムといい、このセーターに使われています。(下記の写真参照)

品質表示

このジーロンラムの特徴は発色の良さと滑らかで柔らかく、とても肌触りが良いことです。
その上、このDrumohr(ドルモア)社は元々は1770年にイギリスで創業したニットメーカーですが、現在ではイタリアに拠点を移しています。

首と肩周りの縫製

このセーター、素材の良さも特筆ですが、もう一つ、縫製にも特徴がありました。
上の写真は首から肩周りの裏の写真を参照してください。
衿部分にあるような縫製(縫い合わせ)箇所が、なんと!ありません。
世界で初めて縫い目のないシームレスニットを開発したのが、Drumohr(ドルモア)社です。
日本でもホールガーメントという方法で、同様の縫い目(編み目を拾うことから、リンキングと呼ばれています)ない編み方(編み機)があります。
この編み機を日本のメーカーが作っていると言うので数年前、話題になりました。

この縫い目がないというメリットは、肌に触れることがなくなるので、
肌触りが滑らかになり、擦れによるストレスが軽減され、着やすくなります。
下着の歴史に片鱗がみられますが、長くなりますので、別の機会に。
そのため、品質表示も通常は縫い代につけるのですが、その縫い代がないため、
直付けとなっていることが解ります。
今回は洗濯をして、裏側からスチームを当てて、シワのばししようとして、発見しました。多くの洋服は裏返すことで発見するものが沢山あります。

ご自身のお気に入りの服も、一度裏返してみてはどうでしょうか?

良いニットのみ分け方は、
1:素材
2:編み立て(縫製)
3:デザイン(サイズ感)
だと思います。
僕自身は、ジャケットを着ることが多くなるので、重ね着しやすいように、
腕が細い物を選びがちです。

着用シーンも想定にいれて、購入することをお勧めします。

また、服のメンテナンスとして、洗濯方法とアイロン掛けも分析するには良い方法です。
面倒な作業ですが、洋服が好きな方やアパレル業に従事されている方は、
自分でアイロンがけすることをオススメします。
色々と気付くことが沢山ありますよ。

アイロンがけについては、次回、お話しいたします。

最後まで、ご覧頂きありがとうございます。

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