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やばい後ろを見るな!:ナシュビル【94/8/31】
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8月31日(水)
マイアミを出発して、テネシー州のナシュビルへ。
車の移動にも疲れてきた。
疲れを吹き飛ばすために、日本から持ってきた音楽をかけて、ガンガンに車を飛ばす。
この頃の流行り、Mr.Chirdlenの「innocent word」やマイケル・ジャクソンの「Heal the World」を歌う。
移動が多い今回の旅の車中は、いつもカラオケ場となる。
いつも通り、みんなでガンガン盛り上がりっているときだった。不意に、ドライバーのマサが叫んだ。
「後ろにパトカーがいる!やばい、後ろを見るな!」
後々考えると意味がよく分からない言葉だが、その時はみんな言われるままにした。
だって、後ろのパトカーはサイレンを鳴らしながら、明らかに我々の車を止めようとしていたから。
ふと、道にある道路標識に目を移すと、「制限時速65Mile」と書いてある。
それから運転席のメーターを見ると、「80Mile」。
そう、完全にスピード違反である。
ガンガンのカラオケモードだったオレたちは、後ろからパトカーに追いかけられていたことに気がついていなかったのだ!!
そしてマサがつぶやいた。
「オレの運転免許書って有効期間切れているんだよなぁ。止められて警官に見せたら捕まるなぁ」
なにぃぃ!!!!
そんなこと聞いていないぞー!
ここで警官に捕まったら、この旅は終わるじゃないかぁ!!
そんな不安を抱いているうちにパトカーはオレたちの車の前に止まり、しかたなくマサは車を降りてパトカーへ。
マサと警官のやりとりが何も聞こえない車内でオレたちは話していた。
「この旅、終わったな。こんな終わり方したくねぇーよ。一周したいよ。」
そして数分後、マサは戻ってきた。なぜか笑顔で。
「大丈夫だったよ!罰金で済んだよ!」
ふぅー、よかったーーーー
罰金は払わないといけないが(この貧乏4人組でどうやって払うんだよ!!)、旅が終わなくて良かった。
マサから聞くと、なんとパトカーはオレたちの車を2分くらいも追っていたらしい。
(まったく、歌に熱中してパトカーに追われていることを2分も気がつかないとは・・・)
そして次の目的地、ナシュビルに向かうのであった。
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