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定数の多い生活

今年の2月に窓拭きの仕事をやめた。
16歳からずっとやってたので、かれこれ23年やってたことになる。

一応会社の経営者なので、やめることはマイナスでしかない。
自社の仕事をよそに丸投げするだけでも、いくらかの小銭にはなるだろう。
事実、ここ4~5年はそういう立ち回りもしていたのだが、もはやどうでもよくなった。

こう書くとネガティブになってしまうが、そんなことはない。
一度全部リセットしたかったのだ。別にまたやろうと思えばやれるだろうし、仕事を振ってくれる知人もいる(と信じている、、)

窓拭きをやめた結果、圧倒的に暇になった。
なんせやることがないのだ。適当にアプリを作る用事はあるが、それはあくまでも自分の問題。
カレンダーに書き込むようなスケジュールが何もなくなってしまった。

そうなると毎日が単調。つまらないなと思っていたのだが、そうでもないことに気が付いた。
例えば朝のウォーキング。これは数年前から続けているのだが、日々の光景は単調だ。

同じ道ですれ違ういつものランナー。毎朝駅までダッシュしてる兄ちゃん。同じ時刻に同じバス停に立ってる女性。
キラークイーンのバイツァ・ダストにやられたくらい、同じ光景が繰り返されるのだが、だからこそ些細な変化に対して敏感になってきた。

「木々の葉っぱの色が変わってきたな」とか、「あのおばさん、犬2匹連れてたのが3匹になってるな」みたいなことに対して、あれこれ感じるようになってきたのだ。
思うに、今の生活は変数が少なくて、定数が多いのだと思う。
つまり、変化が少ないからこそ、わずかな変化に対して敏感で、それを楽しめるのだ。

変数の多い生活も幸せだろうが、今は定数の多い静かな生活が幸せだ。

普段コードを書くときに定数なんてビタイチ使わないが、そう思う

私は静かに暮らしたい。

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