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この世の全ての男たちに知ってほしい

↓前回

精子がいないとは、どういうことなのか。

語弊を恐れず言ってしまえば、
「その男には存在意義がないのではないか。」
その時は率直にそう思ったし、正直今でもある意味間違っていないと思う。

精子が製造されていないというのはつまり生物としての根本的な目的である、遺伝子の存続、子孫の繁栄ができないという事であり、それができない生物はやがて絶滅していくというのが古来よりの定めなのである。

え、絶滅、、、?
ワシ絶滅するんか?

地球の誕生から現在まで幾億の年月の中で自然淘汰されてきた生物は星の数ほどいようとも、自分がその分類に放り込まれる日が来るとはにわかに信じ難かった。

とまあ、微妙に勘違いした受け止め方をしてみたものの、なんだか「自分に存在価値がない」という感覚は確かにあったわけで。

子供を育て、自分の趣味や教養を教え込み、後世に文化や知識を紡いでいくという当たり前と思っていたことが出来ないのである。

暴力やネグレクトと言った虐待行為を自分の子供にさも当然のように行使するような、明らかに何かが欠落した人格のまま親になる人間もいるというのに、そんなの自分なら絶対にあり得ないと先祖の墓前で即答できるほど善良で完成された人間であるこの僕が、親になれない・・?(傲慢)

とにかく受け入れ難かった。いや、それも自分のプライドの高さ故なのか?とか、しばらくの間は様々な疑問もぐるぐると頭を駆け巡っていた。


しかし!ここで一番大切なのはそんな事じゃなかった。
(と後から気付いた)

この時に一番大事なのは、自分の奥さん、パートナーの気持ちなのである。

自分自身の気持ちなんかどうでもいい、男なんだからきっぱり受け入れろ。
自然淘汰されるか、治療して精子を捻り出すか、選択肢は二つに一つなんだから。(僕は辛すぎるあまり枕を濡らしましたけども)

パートナーの立場に立って考えたら、どうだろうか。

※性格も関係も十人十色だと思いますので、あくまで一例としてのお話です。

とにかく好き同士で結婚したかもしれないし、金目当ての結婚かもしれないし、クズな相手に騙されたのかもしれないし、借金のカタに嫁がされたのかもしれないが(時代錯誤)、自分のパートナーが子種のない雄だったとわかった日には、それまでと関係が変わってしまうことは大いにあり得る。

不妊治療はお金も時間もかかる。忍耐力が求められる。

ゆえに百年の恋も一時に冷めることだってあるのだ。
失望の目を向けられてストレートに離婚の場合もあれば、逆に治療に寄り添ってくれる強かで一途な心を持ったいちご100%の西野みたいなパートナーならむしろ信頼が深まるかもしれない。(妄想と現実の区別が出来ない男)

精子がなくて子供が出来ないということは、パートナーの人生にも大いに影響する。涙で枕を濡らしてる暇などなく、精子がいないと分かってからいの一番に考えなければいけないのは、

パートナーにとって一番幸せな形は何か?


これ。

自分のパートナーが子供をどうしても欲しいと考えているなら、不妊治療に取り組んでいくのか、あるいは精子バンクや養子を受けるという手もある。

それでも、自然に妊娠した自分たちの子供を育てたいと思う人もいるし、年齢の問題で終わりの見えない不妊治療に取り組む時間などないと思う人もいる。
男女共に35才ごろから精子も卵子も老化していくと言われている。老化が進むとどうなるか、精子の運動力などが衰え自然妊娠の確率が低くなるのだ。
非情に思えるかもしれないが互いに新たなパートナーを探したほうが、良い選択となる場合だって十分にあり得る。

人生は一度しかない。

大切なパートナーと、自分自身の、二人の人生のために決断することが必要である。

僕はできることならもっと早く知っておきたかった。
パートナーは自分より年上だし、子供を望んでいることは知っていたし、先の見えない治療は大きなストレスにもなる。年齢的な焦りや葛藤もある。
そんな中で精子がいないことが判明してから、たくさん話し合いをして、結果的に不妊治療をしていくことを受け入れてくれて、感謝してもしきれない。

ただそれは結果的な話であって、男性不妊は決して他人事ではなく成人男性の100人に1人に起こりえる事なのである。
新宿駅でそこらへんを見渡せば少なくとも3~4人は精子がいないという事実を抱えて生きているということになる。
今、結婚してなくても、彼女がいたり、好きな子がいたり、二次元の彼女がいるあなたも、この世の全ての男たちに例外なく言いたい。

愛する人を幸せにしたいなら、まずは一回精液検査するべき

もう義務化していいレベルでそう思う。


今後、不妊治療に取り組んで実際に何をしたか、体に良いサプリや食品、検査や手術の詳細について記事を書いていく予定です。良かったらnoteのフォロー、ツイッターなどで拡散もご協力お願いします!


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