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家族だけで祝うバースデーもいいもんだ

先日、娘の6歳の誕生日のお祝いをした。

どんなパーティにしたいか、娘と話をしたら、家族でお祝いしたいということになった。

アメリカでは、お友達をたくさん呼んで、盛大なパーティをすることが多い。我が家の息子も、いつも大きなパーティをしたがる。誕生日プレゼントをたくさんもらいたい魂胆がくっきり見える。

でも、娘は大人数があまり得意ではない。

担任の先生の話によると、娘は、学校では広く友達と遊んでいるようだし、放課後や週末に、一緒に遊ぼうと誘われることもよくある。でも、なぜか、友達の誕生日会に呼ばれると、いつもみんなの輪に入っていきたがらない。わたしのそばを離れずにいる。

なんで?いつも学校で会っている面々なのに、時間と場所が変わっただけで、すっかり知らない人のような感じになっているのである。わたしはいつも、学校と学校以外のそのギャップを不思議に感じている。

いずれにしても、娘は、6歳の誕生日は、友達を招いたパーティではなく、家族だけでお祝いしたいと決めたのである。

そうと決まれば、この日をどんな素敵な日にしようか。娘の要望を聞き取って、お祝いが始まった。

動物園

午前中は、動物園へ行くことに。我が家からさほど遠くないところにある、小規模の動物園である。ここの売りは、動物に触れたり、エサをあげられること。

エサをあげられる動物は限られている。ヤギとウシである。ウシはだいたいのっそりのっそり食べにくる。それに比べると、ヤギは機敏で野心的だ。普段は兄弟であり、友であろう仲間を、あからさまに押しのけて誰よりも多くエサにありつこうとする。

娘は、その様子を見て顔をしかめていた。仲間を蹴落とそうとする強いヤツに対して、「ケンカしたらダメ!」と諭していた。その娘に、「これはケンカじゃないんだよ、生存本能なんだよ」と夫が優しく教えていた。

小さい動物園だけど、チーターやカンガルーなんかもいる。ラクダに乗ることもできる。さらに、ラマ、バッファロー、シマウマなどが放たれたサファリエリアを自分の車で回ることもできる。

ちなみに、家族4人で、動物のエサも含めたチケットの値段は100ドル也。1時間でだいたい見終わった。この日は、誕生日のお祝いなので特別、ということで。

ホットドッグでランチ

我が家では、誕生日を迎えると、食事のメニューを決められる。子どもたちにとっては、好きなものがなんでも食べられるので、魅力的な誕生日の特権である。

娘は、去年も今年も安定のホットドッグ。親としては簡単でいいんだけど、もっとほかに食べたいものないんかい?というのが正直なところ。

ホットドッグ好きの娘は、少し前に、新しいアレンジを考案した。アボカド・ホットドッグ。潰したアボカドをソーセージの下に敷くのである。それだけ?と思われるかもしれないけれど、適度にこってり感が加わって悪くない。ありそうでなかった、新感覚のホットドッグ。(もう既にあったりして?)

カンカン照りのプール

ランチが終わると、息子がプールへ行きたいと言い出した。行くかどうかは、誕生日ガールの娘に決める権限がある。

「プール、行きたい!」

この日の最高気温は34度。真昼のカンカン照りの時間にプールか。率直にいうと、行きたくない。ちらっと夫を見ると、彼もできたら行きたくなさそうである。でも、愛する娘の誕生日を祝うこの日。娘が行きたいというなら、行こうじゃありませんか。

かくして、プールに出かけた。日焼け止めをたっぷり塗って、いざ出陣。

水の中に落とした魚のおもちゃを取りに行くゲームを延々とやって、息子と一緒に水の滑り台を何度か滑って、休憩時間にはみんなでスイカを食べた。娘は、マーメイドになりきって、水の中で体をくねらせたり、ゆらゆらと漂ったりしていた。

いままで、誕生日パーティはいつもお友達を呼んで盛大にやっていたけれど、家族だけで祝うパーティは誕生日ガールの意向に集中できていいもんだ。こういうのもアリだな、と感じた。

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