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【育児】我が家のお金のレッスン。失敗から学ぶことは大きい

子どもにどのタイミングでどの程度お金のことを教えるのがいいのか、いまいちよくわかっていないのだけど。

でも、わたしには気になることがあった。我が家の子どもたちは、パパとママさえOKすれば、なんでも好きなものが欲しい分だけ手に入ると思っている節があった。

アメリカでは、現金のやりとりをする場面がほとんどない。スーパーでも、レストランでも、クレジットカードを使う。アマゾンで買い物をすれば、携帯を操作するだけで、後日モノが届く。実際に、親や誰かがお金を使って買い物をしている場面を目にすることがほとんどないのだ。無理もない。

だから、少し前からお金について学ばせる試みをしている。というと大げさだけど、要はお金を扱う練習をさせてみることにした。

この練習は、大きく分けると「稼ぐ」と「使う」がある。

「稼ぐ」

まずは、家の中でお金を「稼ぐ」練習をしてみることにした。

要はお小遣いを稼ぐわけである。でも、一つ気をつけたのは、家族の一員として、やって当然のことにはお小遣いをあげないことである。

例えば、食事が済んだら自分のお皿を下げるとか、子ども部屋を片付けるなどということだ。これらは、お金という動機がなくても、やって然るべきことである。お金がもらえないならしないという行動パターンが身についてしまっては困る。

そこで、頭を使って、誰かの困りごとを解決してあげることはできないかを考えてみろと言っている。困っていることを解決してくれるサービスには、人は喜んでお金を払うのよ、と。そう、どこかで習ったビジネスの基本である。

子どもには直接そうとは言わないけれど、わたしが頭に浮かべているのは、例えば、車を洗うとか、庭の植木を刈るとか、そういうことだ。これらも手伝いといえば手伝いだけど、子どもたちがやって当然のことではない。

息子は、朝食のときわたしと夫のためにコーヒーを淹れるサービスでいくらか稼いだ。うん、いいんじゃない。

「使う」

次は、「使う」練習である。

先日、日本へ一時帰国したときに、一人500円ずつお小遣いを支給した。ほしいものの値段と財布の中の残高とを見比べながら、なににどれくらいお金を使うのかを、自分で考えてやってごらんということだ。

こういう場面では、子どもの個性が如実に表れて面白い。

慎重派の娘は、なかなかお金を使おうとしない。ほしいおやつがあるときは、ママが買い物にするときに紛れ込ませられないかと考える。あと、たぶんだけど、兄より先にお金を使い果たしたくないと思っている。自分はすっからかんなのに、兄だけがお金を使う状況を指をくわえて眺めるのが嫌なのだ。普段おやつを食べるときも、同じ理屈で、兄よりゆっくり食べている。ママはちゃんと見ているぞ。

一方、息子には、そういう込み入った目論見がまったくない。ほしいものがあれこれあって、単純に待ちきれない。それに、お金を使ってみたい好奇心が強い。

息子は、日本滞在のかなり序盤に、「え、これ?」と思わず言いたくなるようなちゃちいおもちゃに、全お小遣いをつぎ込んだ。本心では「やめときなよ」と言いたかったけれど、失敗するのも経験だと思って、ぐっと呑み込んだ。案の定、2、3回遊んで、すぐにお蔵入りした。それ以来、ほしいものには幾度となく出会ったけれど、当然財布は空っぽ。

あのおもちゃ、買わなきゃよかった

あるとき、息子がぽつりとこぼした。実家の母が、かわいそうに思って、息子がそのときほしがったものを買ってやろうとしたのだけど、わたしは止めた。こういう体験こそが必要だったからだ。

お金は作り出さない限り、有限なのだ。だからこそ、本当にほしいものに使わないと後悔する。だから、お金を使うときには、これが本当に価値があるものなのかをちゃんと考えるのだ。

…ということを、言葉で言って聞かせるだけでは、子どもにはピンとこない。でも、やってみたらよくわかる。親が言葉で言わなくても、もう自分で気づいている。

バランス感覚

同時に、お金を使う上での健全なバランス感覚を持てるようになってほしいと願っている。というのは、わたし自身がお金はなるべく使わないで置いておくべきものという感覚で育ったので、いまでも必要なところにすらうまく使えないことがある。

なんでもバランスが重要だと実感している。お金を握りしめて全然使えないのでは持っている意味がない。かといって、あるだけ無暗に使ってしまうのも問題だ。その中間の程よいバランス感覚を持つことが、お金をうまく活用する上でのカギだと思う。

そんなこんなで親も試行錯誤している日々。


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
皆さん、よい週末を。

《育児は試行錯誤のくりかえし》

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