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切れ切れ日記(2024年1月~5月)
再び働き始めてから随分経った。ニート生活の頃と生活リズムが違いすぎて、なかなかまとまった文章を書くことができない。切れ切れであるがメモは多少残していたので、まとめておく。
1月〇日
数年ぶりに実家に帰った。
最寄駅に着いて改札を出ると、街の様子が随分変わっていた。
昔行きつけだった本屋やCD屋が閉店していた。
初めて買ったCDはここで買ったのを覚えている。
実家までのバスの本数が激減していた。次のバスまで大分時間があったので歩くことにした。
田んぼだらけだった場所には建物が乱立していた。
実家の玄関前まで来ると緊張感を感じた。
数年ぶりに会った両親は元気そうであった。
色々言いたいことはあったのだろうが、また寄り付かなくなると思ってか、小言の類はなかった。
猫の反応はいつもどおりだった。私の姿を確認すると、寄ってきて私の右手人差し指のにおいを嗅いだ。しゃがんでいる私の膝に少しだけ頭をこすりつけ、定位置の椅子の上に戻っていった。
用を済ませると、すぐに私は実家を発った。
雨が降りだしていた。
3月〇日
働き始めて随分経った。すぐに辞めると思いきや、意外と続いている。
お腹が痛くなったり身体の不調はいまのところない。
いまのところほぼ定時に帰れている。
残業代がほぼないので給料はそんなによくないが、金がかからない生活スタイルが染み付いているので、あまり気にならない。
ただ通勤が辛い。満員電車に1時間以上乗っているのはしんどい。
学生時代は耐えられていたが、年を取るにつれて耐えがたいものになってきている。
やっぱり引っ越そう。
家賃が高くなるが仕方ない。徒歩か自転車で通える範囲に住もう。
◆
敷布団にカビが生えていた。
喉のいがらっぽさが続いていたので加湿器を使っていたのだが、たぶんそれが原因だろう。ベッドなら床から高さがあるから問題ないが、床に直接布団を敷いていたら、かびるのも当然だろう。今になって考えれば当たり前だが当時は気付かなかった。私の人生、こういう失敗ばかりな気がする。仕方がない。痛い目みないと(みても?)学ぶことができない。
Amazonで敷布団を注文し、かびた布団は無理やり燃えるごみの袋に押し込んだ。憎き加湿器も処分した。
翌日、新しい敷布団が届いた。軽くて驚いた。
新しい布団はかびないように、床に直接敷くのを止めた。マットを敷き、その上に除湿シート、布団を重ねるようにした。
4月〇日
仕事で会社の社宅の掃除に行った。
部屋自体の掃除はハウスクリーニングが入るので、私の役目はベッドシーツや掛け布団カバーを洗濯することだった。
各部屋を回って、シーツ等を引き剥がし、近くのコインランドリーに向かう。
ようやく冬の寒さがやわらいで、気持ちのいい昼下がりだった。
平日昼下がりのコインランドリー店舗には自分以外の利用者はいなかった。
ラジオが流れているが、音が小さくてよく聴こえない。
コインランドリーを使うのは初めてだった。洗濯機置き場がないアパートに住んだことはあったが、共用部に洗濯機はあった。
シーツ類を大きな洗濯機に放り込む。小銭を投入してボタンを押す。
ぐるぐる回るシーツや枕カバーを眺めていて、ハイロウズの『コインランドリー』を思い出した。アルバム『ロブスター』の一曲目。
バカは不幸が好きなんだ というフレーズ。
『ロブスター』だと、『真夜中レーザーガン』も好きだ。疾走感がいい。
乾燥までやって、シーツ類をセットし、共用部を少し掃除したら夕方になっていた。
会社に作業完了の連絡をすると、直帰でOKとのことだったので帰る。
◆
新宿駅。乗り換えのため人の流れをかき分けて進む。人とぶつからずに進むのがこんなに難しかっただろうか。舌打ちされる。
スマホ見っぱなしの前方不注意を棚に上げて舌打ちするやつら。町田康の小説かエッセイで「テリブル、テリブル」という表現が出てきた気がするが、そんな気分。はやく引っ越したい
◆
引っ越し先を探しているが、なかなか見つからない。
良さそうなところはだいたい既に契約済みだった。おとり物件を許すまじ。
◆
やっと引っ越し先が決まった。自転車で通える距離。家賃が高くなるが精神衛生上仕方ない。生きていくために働くのに生活コストが上がるというのは考えものだが。
◆
引っ越しが近づいてきた。
冷蔵庫の中身を片づけていく。調味料が塩と味塩コショーだけになった。
引っ越し会社から段ボールが届く。リサイクル段ボール(誰かの使用済み)なので色々な書き込みがある。
歯ブラシ、洗剤、タオル、スリッパ、シャンプー、ドライヤー、化粧水、ティッシュ、トイレペーパー
前の使用者はきちっとした人のようだ。
今のアパートはインターネット無料だが、転居にあたってモバイルWi-Fi(以前使ったことのあるMUGENwifi)を契約した。
容量制限(100G)あるが、働くようになってネット利用時間も減少したので十分と判断した。
他の会社のモバイルWI-FIも検討しようと思ったが、モバイルWi-Fiのレビューを検索しても忖度ブログの記事ばかりヒットし、辟易して止めた。
結局、自分が使ったことのあるものに落ち着く。
5月〇日
健康診断を受けるため外出。
思い返してみれば、平日の昼間に外出するのは久しぶりだ。
移動中、kindleで夏目漱石全集を読む。
家で読むなら紙の本だが、移動中はやはり電子の方が楽だ。満員電車でも何とか読める。
「欣々然」っていい響きだなあと思った。
健診を受ける病院に着く。
オプションでピロリ菌検査などもあったが今回はパスした。
健診服というのを初めて着た。
歯科検診も受けた。歯医者に久しく行ってないが、虫歯はなかった。きっと電動歯ブラシのおかげだろう。
健診が終わって職場に戻る。
移動中、くるりを聴く。ばらの花。
朝から何も食べていないので、カロリー補給としてジンジャエールを買って飲んでから職場に戻る。
◆
やっと引っ越せた。
荷物の搬入も終わり、トイレに。水を流すとタンクから水音が延々聞こえる。
タンクを開けてみると、オーバーフロー管に卑猥なシリコン製と思しき物体が突っ込んであった。
前の住人の仕業だろうが、よくそんなことをしようと思いつくものだ。
とりあえず止水栓を回して水を止めたうえでオーバーフロー管から物体を引き抜く。何ゴミだろうかこれは。
タンク内部品の劣化はありそうだが、問題ある箇所はぱっと見なさそうなので、もう一度水を流してみたら、タンクの水が流れ続ける不具合はおさまった。
今度引っ越しするときは、内見時にトイレタンクの中を確認するようにしよう。
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