ゲームにも「三分クッキング」が欲しい

※前回のnoteの続きです。一応読んでなくても大丈夫です。

前回の内容というか主張を少しまとめておくと
・今のゲームに必要なのは「ゲーム付属サービス」である
ゲームを生活の一部として日常の色々なシーンで接していきしたい

という風だった。

しばらく自分の書いた文章がぽつぽつと読まれていくのを眺めながら、具体案を考えていた(他の人に相談したりもした)。

僕は大学生なので、先生方に相談したりもしたが、今のところの第一案が

三分クッキング」案である。

実は10分です

「キューピー 三分クッキング」は日本テレビが1963年に放送開始して今でも続く料理番組である。

公式サイトによると放送時間は、 11:45から10分間で11:55までである(地域によって少し変わる)。

視聴率の上がる「ゴールデンタイム」と呼ばれる夜の8時から11時の時間帯とははるか遠い。
内容も非常に淡々としていて演出に凝っているわけでもない。

しかし、こんなコンテンツが今のゲームないしe-sportsには必要である。

あることにはある

ゲーム(ここでは対戦型タイトルを指す)のテクニックを解説する動画を投稿している人は多く存在している。

が、どの動画もどうにも見づらい印象にある。

今回はその問題点を考えながら、「三分クッキング」モデルの利点をアピールしていきたい。

1.映像は決して主役じゃない

3分クッキングは先ほど紹介した通り、11:45~11:55のお昼前の10分間で放送される。

この中途半端な放送時間が3分クッキングをなじみ深い存在にした理由と思う。

これは視聴者の番組で得た知識を実践するタイミングをつぶさない時間帯なのだ。

調理のレシピを伝えることを目的としたこの番組で、番組の内容が生かされる瞬間とは、視聴者が内容を実践した瞬間である

「3分クッキング」はその点よくわきまえた時間に放送している。

放送時間が長く、お昼時の時間を過ぎてしまうということはない。

お昼前の時間に放送することで、見た内容を食卓に反映しやすいといえるだろう。

さて、ゲーム解説コンテンツにこの話を戻すと、まずは視聴時間を減らすべきだろう。
可能ならば、視聴者が実際にゲームをプレイする前、おそらく帰宅前に見ることのできるコンテンツがよいのだろう。

2.試合丸ごと映す必要はない

多くのゲームの技術を語るコンテンツがこの問題を抱えている。

試合が始まり、攻防が繰り返されていく間に、気づいた解説役が意識するポイントを挙げていく...

要は「試合を映す」ことをコンテンツの中心としているのだ。
もちろんスーパープレイやちょっとした「迷」シーンを期待するならそれはアリなのだと思う。

しかし、視聴者がテクニックや知識の習得を目的とした場合、この形式はあまり有効ではない。
必要なのは解説やプレイの実践例のみであり、試合を丸ごと見るのは無駄が多すぎるのだ。

動画内で解説する内容が視聴者の求めているものであり、中心とするのはそれなのだ。

料理番組で例えるなら一品の料理を作るというテーマがあり、そこに向かって材料や心がける点を紹介していくはずだ。

話題に挙げた3分クッキングならより短縮されて、実際に材料を切ったり炒めたりするパートは必要最低限に省略される。
(『こちらが実際に刻んだ○○です』みたいな感じで)


散々言ってきたけど

別に3分クッキングの真似をすれば上手くいく、というわけでもないだろう。

例えばストリーマーやプロ選手の解説といった、「人間」を主役とするコンテンツでは大きく話が変わってくる。

トークの質や、チャットの双方向性を意識するのも同様に視聴者の体験を向上させる重要な点であろう。

結局は、見る人間のためを第一に考えるということが重要で、そこは絶対に忘れていけないはずだ。

ちょっとだけ高めのコーヒーが買えるようになります。よろしくお願いします。