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ミュンヘンで美術館巡り

ドイツに来てすぐの頃、三日間ミュンヘンに滞在して美術館を巡った。

Maxvorstadt(マックスヴォルシュタット)のエリアには美術館・博物館がたくさん密集している。

美術館を巡るのは旅の楽しみであり、時には目的にもなる。
大抵大きな街へ行く時は、どんな美術館や展覧会があるのかを調べる。

私は主に印象派やドイツ表現主義*の絵が好きなので、ドイツにはそういった作品を所有する美術館がたくさんある。

*目に見えるものを描いた印象派に対抗して出てきた、目に見えない内なる精神や感情ものを表現する。北はドレスデンを拠点に前衛絵画グループ「ブリュッケ」が、南はミュンヘンを拠点に「青騎士」と呼ばれるグループが誕生し、絵画にとどまらず音楽、建築などにも広がっていった。

Städtische Galerie im Lenbachhaus und Kunstbau München(レンバッハハウス)
「青騎士」の画家の作品が多数所蔵されており、絵画だけではなく現代アートの作品も展示されている。
この美術館は画家レンバッハの邸宅兼アトリエを改装して作られたもので、邸宅の一部は館内に残っており、彼が収集した美術品が今もそのまま飾られている。

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August Macke "Zoologischer Garten I", 1912

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Lotte Reiniger "The Adventures of Prince Achmed", Germany 1926


Museum Brandhorst
(ブランドホルスト博物館)
ここは1階が企画展が、2階がサイ・トゥオンブリーの常設展という構成になっている。
サイ・トゥオンブリーは原美術館で観て以来大好きなアーティストで、彼の大きな作品ばかりがずらりと並んだ部屋は圧巻で、鳥肌がたった。
また、絵画の他に彫刻や写真の作品も展示されている。

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美術館の外装に使われているのはカラフルな陶磁器だそう。

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Alte Pinakothek(アルテ・ピナコテーク)
厳かな建物の中には、中世の肖像画、風景画、宗教画がメインで展示されている。
あまり時間がなかったので広い館内を駆け足で回っていたが、ふと一枚の絵の前で足が止まった。
フェルメールの"青衣の女"の絵だった。青がとても美しかった。
ドイツに来る少し前に『真珠の耳飾りの少女』という映画を見て、フェルメールがどれほど色にこだわり、絵の具の研究していたかを知っていたので、より一層彼の色彩の美しさに感動した。
ただし、この作品はこの美術館の所蔵作品ではなかったと思う、、


Neue Pinakothek(ノイエ・ピナコテーク)
ここには印象派やドイツ表現主義の絵が多く、彫刻もいくつか展示されている。
おそらく館内で一番有名なのはゴッホの『ひまわり』かなと思う。
他にも絵画ではクリムト、モネ、マネの作品、彫刻ではジャコメッティの作品があり、私にとっては見どころたっぷりだった。
そして、今回初めて知ったアレクサンダー・コースター[下3番目の写真]といミュンヘン生まれの画家の作品を観た。人物や動物は出てこないが、植物の生命力を感じて惹かれるなぁと感じた。
コンクリートで無機質なモダンな建物のひんやりと静かな感じもよかった。

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Pablo Picasso "Der Narr", 1905

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VINCENT VAN GOGH "Sonnenblumen", 1888

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Alexander Koester "Goldweiden in der Sonne", 1898


Pinakothek der Moderne(ピナコテーク・デア・モデルネ)
近代の絵画、彫刻、現代のプロダクトデザインなどの作品が集められている。
その絵画の中にはピカソ、クレー、ダリの作品もある。
プロダクトでは車や家具などがあり、ユニークな形で展示されている。
館内は天井が高く広々としたモダンな建物。

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レンバッハハウス以外の4館は一日券*というお得なチケットがあったと思う。また、日曜日は美術館によって1€で入場できるところもあるので、気になるところだけを回るのもいい。

*4館の他にSammlung Schack(シャック・コレクション)という美術館も含む。

ドイツの美味しいもや面白い場所の発見に使わせていただきます!