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【読書でヨーロッパ旅行#2】『八十日間世界一周』ジュール・ヴェルヌ【フランス🇫🇷】


「読書でヨーロッパ旅行」企画、2カ国目はフランス


ジュール・ヴェルヌ作『八十日間世界一周』を読んだ。この本は、イギリスからの世界一周を描いているが、作者がフランスの方であること、主要登場人物のパスパルトゥーがフランス人であることから、【フランス】の作品と考える。


これまでの旅行はこちらから✈️


1.ドイツ🇩🇪


八十日間世界一周という壮大な賭け


イギリス上流社会の紳士、フィリアス・フォッグは、自宅からロンドンの革新クラブに顔を出し、仲間たちとカードゲームに興じるという、毎日規則正しい生活を送っていた。


フォッグ氏は相当なお金持ちと思われたが、財をどのように成したのかや私生活、性格などは謎に包まれていた。


ある日、革新クラブで、ロンドンで起こった銀行強盗事件が話題にのぼる。鉄道の開通等により、世界は80日間で一周できるようになっており、強盗もすぐに遠くへ逃亡できてしまう、という話の流れから、本当に80日間で世界一周できるのか、少しでもトラブルがあったら間に合わなくなるので実際には難しいのではないか、と議論になる。


フォッグ氏は、80日間での世界一周は絶対に可能だと言い張り、大金を賭け、実際に旅に出て証明してみせると主張する。


そして、本当にその晩、召使として雇ったばかりのフランス人、パスパルトゥーを連れ、最低限の荷物を持って、世界一周の旅へと出発するのだ。


そこからは、予定された所要日数でポイントポイントに辿り着けるのか、という冒険が始まる。様々な困難を乗り越えながら、フォッグ氏とパスパルトゥーは前に進んでいく


テンポ良い冒険譚


大急ぎの旅を表すように、非常に細かく章立てがされており、物語はテンポ良く進んでいく


旅の途中で起こる出来事はどれも興味深く、登場人物も魅力に溢れていた。寄港先には日本もあり、当時、ヨーロッパの人々が日本をどのように見ていたのかが垣間見えて面白い。


また、何があっても動じないフォッグ氏の冷静さを見習いたいと思った。焦っても良いことはないし、事前にリスクについて考えておくこと、常に代替手段を探すことが重要だと改めて認識した。フォッグ氏のように、何でもお金で解決することは、私には難しいけれども。


一歩一歩着実に進んでいけば、運も味方してくれるのかもしれない。


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