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【読書】『ナルニア国物語①〜魔術師のおい〜』C.S.ルイス
ナルニア国物語。非常に有名な作品ですし、私は小さい頃から本が好きでしたが、なぜかタイミングを逃し、読まないまま大人になってしまいました。
大好きな小説『夜のピクニック』(恩田陸 著)の中で、忍が「何事もタイミングが大切」という話をする場面があります。そこで、忍は『ナルニア国物語』を高校生になってから読んだが、十代の入口で読んでおくべきだったとの後悔が語られるのです。
また、今年、私が児童文学を読み直すきっかけとなった『サクラ咲く』(辻村深月 著)においても、中学生のマチが『ライオンと魔女』を図書室で借りる場面があります。
子どもの頃に読んでおくべきだったのかもしれませんが、素晴らしいファンタジーは大人が読んでも心に響くはずだと信じて読んでみることにしました。
魔術師のおい
私は、光文社古典新訳文庫で読むこととしたので、一冊目は『魔術師のおい』でした。光文社古典新訳文庫では、刊行順ではなく、時系列順となっています。
この本は、ナルニア国誕生の物語です。ロンドンに住むディゴリーという男の子とポリーという女の子が、ディゴリーの伯父が発明した指輪を使って、異世界へと旅立ちます。
彼らは、アスランというライオンによって、ナルニア国が創られる場面に立ち会います。誕生したばかりのナルニア国ですが、ディゴリーたちが魔女を連れてきてしまったため、魔女から国が守られるよう、ディゴリーたちは特別な木の種を手に入れる冒険へ出かけることとなりました。
今後の展開が楽しみ
くすっと笑ってしまうような箇所もあれば、聖書の世界観を静かに味わうような場面もあり、登場人物はいきいきしていて、景観の描写は美しく、あっという間に一冊読み終えてしまいました。
アンドリュー伯父と動物たちが意思疎通できない場面が印象的でした。以下の一文が心に残っています。
何がどう見えてどう聞こえるかは、その人の立場によって大きく左右されるものだし、その人がどんな人間であるかによっても大きくちがってくる。
今後の展開が楽しみです。私たちの世界とナルニア国との間で、どのような出来事が起こっていくのでしょうか。
シリーズの二冊目以降も、読んで紹介していきたいと思いますので、小さい頃に読んだ方は懐かしく思い出してくださったら、まだ読んだことのない方は一緒に読んでいけたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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