【読書】『ただいま神様当番』青山美智子【私を楽しませるのは私】
癒やされたい気分のときは、青山美智子さんの作品を読むに限ります。
今回は、『ただいま神様当番』(青山美智子 著)について書いていきます。
毎朝バス停で一緒になる5人
毎朝使うバス停に、突如、自分が欲しかったものが落とし物として置かれています。それを拾って持って帰ると、翌日、腕に「神様当番」という文字が書かれているのに加え、神様と名乗るお爺さんが現れ、願い事を聞いてほしいと話します。
願い事を叶えないと、「神様当番」は終わりません。その願い事とは、実際には、本人が心の底で望んでいること、悩んでいることなのです。
毎朝、バス停で一緒になる5人は、順に神様当番になります。最初はOLの咲良、次は小学生の千帆、そして高校生の直樹、大学非常勤講師のリチャード、最後は零細企業社長の福永。皆、神様の力も借りつつ、悩みを自分と向き合って解決していきます。
私を楽しませるのは私
5人それぞれのエピソード、どれも素敵でしたが、私は、自分に立場が近い、OLの咲良のお話が一番心に残りました。
消極的で、「楽しいことないかな」とつい呟いてしまう咲良が、積極的で、楽しいことや面白いことを見つけていきいきしている葵の影響を受け、前を向いていく姿に勇気をもらいました。
私は普段、葵のマインドを持っていて、どんな部署でもそれなりに楽しく仕事をしてきたのですが、今の部署ではモチベーションの維持にやや悩んでいるところがあります。どちらかというとバランス感覚を大事にしてきた方なので、「本当にやりたいこと」が何か、わからなくなることもありました。特に、今月初めに少し大きな仕事が終わってから、気持ちが切れそうになっていました。
そんな状態でこのお話を読み、咲良にも葵にも共感するところがありましたし、改めて葵の考え方を大切にしたいと思いました。
「この世をおもしろがれる力のほうがうんと大事」「私を楽しませるのは私」という言葉を忘れずにいたいです。
悩んでいることがある方、自分の真の願いに素直になれていないという方、ぜひ手に取ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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