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【読書】有栖川有栖国名シリーズ④ 『英国庭園の謎』


有栖川有栖著 国名シリーズについて、学生アリスシリーズと並行して、昨年から少しずつ読み進めている。


◯国名シリーズ…推理作家の有栖川有栖と、大学時代からの友人で臨床犯罪学者の火村英生が登場する作品のうち、題名に国の名前が含まれている作品

◯学生アリスシリーズ…英都大学の推理小説研究会に所属する、部長の江神二郎や法学部生の有栖川有栖らが登場する作品


今回、久しぶりに国名シリーズの作品を読んだ。4作目の『英国庭園の謎』である。


これまで読んだ3作品


1作目の『ロシア紅茶の謎』は読みやすい短編集、2作目の『スウェーデン館の謎』は悲しい長編、3作目の『ブラジル蝶の謎』は少し不思議な短編集、という印象だった。


今回の『英国庭園の謎』は、この中では1作目に近い感じがした。


『英国庭園の謎』短編6つ


英国庭園のある屋敷で、滞在者たちが暗号を解読して宝捜しをするゲームをしている最中に主人が殺害される表題作をはじめ、短編6つが収録されている。


作家の有栖自身が当事者である『三つの日付』、犯人目線で描かれ有栖は登場しない『完璧な遺書』など、様々な形のお話がある。


すっきりと解決し、シンプルに面白い


どのお話もすっきりと解決され、深く考えてしまうというより、シンプルに面白く、楽しめる。この点で、3作目より1作目に近い短編集である。

『ジャバウォッキー』は世界観があの作品に似ているなと思っていたら、作者も解説でその作品に言及されていて、なんだか嬉しくなった。


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