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1-1. ジオトレッキングの楽しみ方①

山登り・トレッキング・ウォーキングの楽しみ

山登りや山歩きの目的は人によって様々です。特に「トレッキング」は登頂を目的としない山歩きとされ、風景などを楽しみ山や自然の中を歩くことをいいます。また、山に限らず、里山や川沿い、雪原などを歩きまわったりすることもトレッキングと呼ばれています。
トレッキングの目的は人によってさまざまで、健康づくりやリフレッシュのため、景色や景観を楽しむ、スノートレッキング、トレイルランニングなどのスポーツとしてなど、自分の興味に合わせて楽しみ方を見つけることができます。

ところで、山歩きをしていると、変わった岩が転がっていたり、なだらかな斜面から岩場に急に変わっていたり、急に植生が変わっていたりなど地形・地質・気候などのジオ環境に応じた景観の変化を感じ取ることができます。そして時には古道や集落の跡が見られたり鉱山採掘跡があったりなど、その地域の昔の人のくらしやどのように山を利用してきたのかを想像して楽しむことができます。

"謎解き・発見"を楽しむのがジオトレッキング

今、登りたい山があったとします。そこには、大地の成り立ちや山が形成される歴史があります。そしてその大地の上で絶えず変化する自然や人類の営みの歴史を経たうえで今の風景がありますが、この地球史から自然史、人類史までの一連の歴史上の物語を「ジオストーリー」といいます。
ジオトレッキングは、この「ジオストーリー」で語られる事象がなぜ起こったのかという謎を解いたり、現場を発見を歩きながら楽しむ「謎解き・発見の旅」なのです。名探偵や探検家になったつもりで歩いてみましょう。

ジオトレッキングの楽しみ方

ジオトレッキングの楽しみ方は、基本的には自然観察を目的としたハイキングやトレッキングの楽しみ方と同じです。ただし、ジオストーリーを理解するには、「ジオ(地球科学)」についての基礎知識(高校「地学基礎」程度の内容)を持っていたほうがよいでしょう。

➊ その土地のジオストーリーを知る

宝篋山のジオストーリー
歩くコースのジオトストーリーを知る

ジオパーク」に認定されている地域には、用意されたジオストーリーがあります。まずは、各ジオパークのホームページなどでジオストーリーを調べ、そこを訪れることから始めてみるとよいでしょう。
自分が行きたい場所のジオストーリーが見つからない場合や、自分が特に知りたいと思っている興味の分野と違うテーマのジオストーリーしかない場合は、自分でジオストーリー(テーマ)を見つけてみましょう。

➋ ジオの見どころを巡り、ストーリーを体感する

歩きながら大地の歴史を探索、ストーリーを体感する

トレッキングのコースやジオストーリーを確認したら、地図を持って現地を歩き探索します。
ジオトレッキングで歩く際の注意点としては基本的に登山と変わりませんが、ジオを観察しながら歩くことは体とともに頭も使うため、通常の登山ほど長い距離は歩けません。コース時間配分や休憩場所など余裕を持った計画を立てましょう。
また、ジオの見どころは歩くために整備されていない場所も少なくないので、安全には十分注意が必要です。登山保険の加入をしておくとともに、山に入るときは登山計画書を必ず提出するようにしましょう。

➌ トレッキング中に見つけた”ジオの恵み”を楽しむ

トレッキング後は地場の美味しいものを堪能

ジオトレッキングは体も頭も使います。トレッキングの後は、地場の美味しいものを食したり温泉などで疲れをいたしたりといったリラクゼーションを堪能しながら、体感したジオストーリーを振り返ってみましょう。
その地域がより好きになり、もっといろいろなことが知りたくなるはずです。

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