56歳、会社辞めてシルクロードに餃子食べに出かけてみた⑦ヒヴァの街は巨大なお土産物屋さん
古都ヒヴァ。
その城壁の内側イチャンカラ地区は街全体が世界遺産に指定されている。私たちが泊まった宿も城壁の内側に位置しているのでバルコニーからは城壁が見渡せた。
夕方日が落ち始めてから私たちは街の中心街へ出かけた。
9月半ばでも昼間の日差しはかなり厳しい。
ヒヴァはウズベキスタンの西方に位置し、タジク人の多いサマルカンドとは異なって、元々トルコ系の住民が多い。
そのため食文化も独特だと言う。
代表的な料理はこの2つ。
シュビットオシュ。ディルを練り込んだ緑色の麺にじゃがいもや玉ねぎのトマト煮込みとヨーグルトソースをかけて食べる。冷たい麺料理というのは珍しい。
シルクロード の餃子6種類目。トゥフムバラク。皮の中は卵液で、出汁巻卵みたいな感じ。やはりヨーグルトソースをかけて食べる。
どちらもとても美味しい。
街はどこを切り取っても映えスポットだ。
そして
どこもかしこも
お土産物屋さん
素晴らしい建物もたくさん残っているのだが、街中全部、お土産物屋さんかレストランかホテルになっていて、リアルなテーマパークといった感じ。
昼間も夜も治安はとても良くて、夕食のあと女性だけで歩いていても危険な感じは全くない。
ディズニーランドの中を歩いているような気分なのだ。建物はハリボテじゃなくて本物だし。
私たちは浮かれついでに、ザ土産物といったデザインの民族衣装(エセ)を買い、観光を楽しんだ。
※現地の方々はこんな服装していません。
ハンドメイドのスザニを使った一点ものの高価なドレスも売っているのだが「どこで着るのか」と冷静に考えると、まず「ドレスを着る機会がない」ことに気づく。「なんちゃって民族衣装」ぐらいが私にはちょうどいい。
ちなみに洗うと激しく色落ちします。要注意です。
ヒヴァ2日目はミナレットに登ろう!ということになった。ミナレットとはモスクなどイスラム教の宗教施設に付随している尖塔のこと。ここヒヴァにも有名なミナレットがいくつかある。
イスラムホジャミナレット。ここは入場料を払い1番上まで登ることができる。
真下から見上げるとこんな感じ。
画面左側の木の階段を登って塔の中に入るのだが、この時点でもう嫌な予感(笑)
一段一段がすごく高いのだ。
え?この調子でてっぺんまで登るの?と思ったら大間違い。
階段は手すりがあるからまだマシ。
塔の中は手すりなんかなく急な石段がてっぺんまでずっと続いているのだ。
私たちは四つん這いになりながら登っていった。
登りは四つん這いになるという手があるが、下りは??
掴める所が無いのにどうやってこの急勾配の階段を降りてくるのだろう。
途中何組か降りて来る人たちとすれ違う。みんな「頑張ってね〜」という顔をする。う、うん、頑張る…
ヒヴァ全体石造りの街だしそもそも砂漠の国。白っぽい砂埃が常に舞っている。
ミナレットの中も砂埃だらけで四つん這いになっているので手も膝も真っ白になってしまった。登山だって普段しないし坂道だって辛いのに、過酷な塔登り。
しんどくても途中まで登ったんだから登り切るしかない。
よく見ると落書きだらけだ💢
塔の上からは街が一望できる。登る価値あり。
下りは座ったまま一段一段降りた。
教訓1 ミナレットに登りたければ、1歳でも若いうちに行くべし。足腰にきます。
教訓2 ミナレットに登るときは、ミニスカートは避けるべし。おパンツ丸見えになります。
カリタミナル。未完のミナレット。
未完と言ってもこの大きさ。
夜はライトアップがされ、昼間とは違うミナレットの姿が楽しめる。
2日目の食事。
ウズベキスタンと言えばプロフとシャシリク。
美味しいよ。美味しい。本当に美味しいんだけど、もう無理。飽きた。
ヒヴァが絵に描きたような観光地だから、なんだけど、典型的な観光客向け中央アジア料理レストランしかないの。サマルカンドでも割と典型的な料理を食べていたので、延々昼も夜も同じようなものばかり食べている。
ウズベキスタンの人は毎食ウズベキスタン料理食べてるんだから普通のことじゃないの?って言われるけどそうじゃないのよー。レストランの観光客向けメニューだもん。
日本人だってお味噌汁と納豆ご飯なら毎日食べてもいいけど、毎日昼と夜が天丼とかうな丼だったら飽きませんか?飽きないか。
ウズベキスタン人の方から日本でお料理を習っているけど別に毎食ラグマンやプロフ食べてるわけじゃないから。
サマルカンドからの胃腸の不調はずっと治ることなく続いていたので尚更しんどかった。
※ちなみに、ヒヴァのおトイレ事情は大変良好で、街の至る所に綺麗な洋式トイレがあります(紙あり)。おばちゃんに小銭を渡す必要があります。
二晩目の夕食を食べながら、私と娘は「明日タシケントに行ったら違うもの食べようね」とGoogleマップでタシケントの韓国料理店を探していた。疲れたときは韓国料理。
夕飯を終えて宿に戻り、衣類をパッキングしようと思ったので、朝頼んだ洗濯物を返してくれと言うと、まだ干してあると言う。
カラッカラに乾いた気候のウズベキスタンで、なんで12時間前に渡した洗濯物がまだ乾いてないの??今日は1日かんかん照りだったよ。
自分で確認しろと言われたので見に行くと、「たった今干しました」状態。全く乾いていない。
翌朝チェックアウトする客の洗濯物を後回ししちゃダメだよね〜。忘れてたんならいっそ洗わなくていいのにさ。生乾きの重たい洗濯物を背負って歩くとは、トホホだ。
朝6時半にウルゲンチを発つ飛行機に乗るために4時にここを出なくてはいけない。あと6時間、干さないよりはマシか。
仕方ないので、ギリギリまで干して出かける寸前に詰めることにした。
翌朝4時。生乾き洗濯物をたたんでタクシーを待っていたが、5分過ぎても10分過ぎてもやって来ない。あのテキトーなドライバーのことが心配になってきた。
忘れられてる…?
宿の主人が代わりにドライバー氏に電話をかけてくれた。「午後4時って聞いた」とまたテキトーなことを言ってたらしいが、ドライバー氏はすぐに駆けつけた。(私がノートに書いた時刻を見せてみろ)
宿の主人が作ってくれたサンドイッチを持って私たちは空港へ向かった。
さらば、テキトーなヒヴァの人々(笑)
でもみんな優しかったな。
タクシーの予約をしたら、必ず相手の電話番号を控えることをお勧めします。
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