ご近所という小さなセーフティネットと今どきの地縁について考える
鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。今日は、家の話から考えるコミュニティについてです。今月は葬儀を経験しました。初の喪主です。基本的に新しい体験だと前向きに体験する私ですが、近所の方に助けられること多数の時間でした。
1.流れるようにタスクがやってくる
葬儀はこどもの頃から参加してきましたが、主催側になるのは初めての体験。急に増えるタスクをどんどんさばいていかないといけなかったです。スケジュールが決まって、本番までに決める・動く・連絡する・決める・・・の繰り返し。適度に忙しいことで、切り替えて動かざる終えない、それが気持ち的にも良いのかもしれないと思ったり。情報量と決める場面が多かったなと思いました。
2.頼りながら進めていく
僕は農村部に住んでいるので、自宅も会場にしました。らっきょうの収穫シーズンが始まっていたので、忙しい近所の方が寄りやすいようにです。必然的に、近所の方に地域ならではの風習を教えてもらいながら段取りを決めていきました。お寺の決まりなどもわからないことばかり。頼りながら進められて助かりました。
親戚筋ということで、お互いの葬儀を手伝う仲間みたいなグループがあってその方たちに二日間助けてもらいました。
僕も以前、葬儀を手伝った経験があります。何もわからなかったので、受付をやっていただけですが。当時は役に立ってるのかなと思ったのですが、自分が主催側になると、人がいることで助かる部分があるというのを実感しました。
3.お互いがお互いのバッファー人材になる
冠婚葬祭、特に葬儀関係は結婚式と違って急に始まって、式典の時間はあれども、少しだけ顔を見せになど、受入れる時間帯が長くなります。必然的に受付を任せる人が出てきたりします。
いきなりバイトを雇うってわけにもいかないので、関係性のある人に頼むわけですが、そうやって声をかけやすい人が複数いることは大事だなと思ったのです。お互いがお互いの余力になることで、うまくまわしていく。経験してありがたさを感じる時間でした。
自分自身も頼られたら、対応できるようにしなくてはと思いました。出張が増えてきているけど、どきどき。
4.関係性があったから話しやすかった
婿入りしてから、地域の会合なども参加してました。会計もやったりして、顔と名前を知ってもらっていたこと。総会後の飲み会も最後までいて、どんな人がいるのかなと時間を使っていたことが良かったです。
「げんよう君」
と呼んでもらえる関係性だったので、いろいろ聞きやすかったし、頼みやすかった。親戚筋とはいえども、普段の関係性があることで助けてもらいやすくなるのはあるなと思いました。コミュニケーション機会を活かすことは大事。ゆるくでもつながっておくこと。
5.今どきの地縁を考える
今回の体験は、地縁血縁という濃い人間関係で近年ではなかなか弱くなってきたものです。僕は卒論で、集落の調査をさせてもらって、地域の共同作業を研究する機会があったので、地縁の地域環境維持の可能性を体感していたので、自分も農村部に婿に来て、それの大事さをしって関わっていました。
僕のような入り方は希だと思います。
一方で、災害リスクが身近ではありますが、局地的に大変なことが起きたときに助けになるのは、物理的に近い人のコミュニティ。向こう三軒両隣とはうまく言ったもんですが、それにしばられないけど、一定の距離が近い人との関係性があることがポイントになりそうです。
田んぼの水路や、里山の薪炭林など生きていくために必要なインフラを共同管理していた時期は必然的に管理チームがなりたちやすく、各自のしなやかさを増していたと思います。それがなくなり、個が大事になってきたなかで、再度、個ではどうしようも無いものへ立ち向かう仕組みも考えないといけなくなりました。「今どきの地縁」です。
6.楽しさを軸とした今どきの地縁づくり
27日に京都市京北で、新しい人と暮らしと企業の関わりを考えるイベントにファシリテーターで参加してきました。昨年の鎌倉に続き、防災セッションの担当。そこでも「今どきの地縁」について話が出ました。
大きなマンションだと、僕の住む地域の人口くらい人が住んでいるそうで、1棟で一つのコミュニティなわけです。全部が全部知り合いになる必要はないとは思うのですが、そこを部分的につながる。誰かと誰かは繋がっているそんな関係が、今後は必要じゃないかなと。
バーベキューとか茶話会とか、さりげなく繋げる機能で関係性を作り、いざという時に相談できる関係性をつくっておく。そんな”今どきの地縁”を今年は考えていきたいなと思いました。大学生が活躍できる場面もありそうだし、大学生同士のつながりもそういう機会でつくれそうな気がしています。
今日のおまけ記事は、稼ぐって意識を持つのは大事だなと思った葬儀にまつわる話を書きます。
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