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春祭りから暗黙知を考える

今年の春祭りは、三役として神社につめてたゲンヨウです。86世帯のムラ(集落)のお祭りの準備を会計担当としてバタバタ準備してました。

僕は婿なので、もともとムラの行事はまったく知らなくて、9年前に集落に来てから少しずつ覚えてきました。総会に出て年間の行事を知ったり、総事(そうごと)という共同作業に参加して草刈りをしてみたり。班長も1回経験しました。

写真にある獅子舞は消防団(自警団)がやるのですが、移住3年目から1年だけ一緒に回りました(身内に不幸があると参加できなくてその後3年お休み、そして若手が入ったので)。消防団には引き続き、入っています。

(陽気な獅子舞軍団)

なので、一般的な若手移住者とは違って、同世代の仲間もいて、婿として地域の方も受け入れてくれて、いろいろと教えてもらえるポジションにはなりました。それでもわからないことが多かったりします。今回、会計をさせてもらうことでいろいろ全体像が見えてきていい感じです。

今回の祭りで、やってしまったのが「お酒」の扱いでした。祭りは前夜祭に当たる宵祭り、当日の本祭りを二日間にかけて行われます。宵祭りまでに準備を整えるのですが、引継ぎ書をもとに準備します。

「お酒×5升、ちくわ×世帯分」と書いてありました。鳥取県は練り物の消費量がめちゃくちゃ多いのですが、お祭りでも”ちくわ”はよく出てきます。1月にも同じような宗教行事でも”ちくわ”と”日本酒”を出したので、5本を地酒の銘柄いろいろに買って帰りました。

ちくわは、宵祭りに来られたお客様用でしたが、お酒は御神酒と熨斗をつけて神社に収めるものでした。神社×お酒だったら気づいたのですが、お酒×ちくわだったと思ったので・・・。

(御神酒としてふるまいます:口をつける程度の人からめっちゃ飲む人も)

周りの方々は祭りの経験もあるので、ちょっと指摘は受けたのですが、最終的にはいろいろ飲めたからよかったみたいですが(神主さんにも許してもらえました)、申し訳なかったです。

祭りのちょっとしたいろいろを妻と話したり、同世代のお嫁さんと話していたら、暗黙知がいっぱいあることがわかりました。例えば、獅子舞は全世帯を朝から1件ずつ回ってくれるのですが、お昼と夜に神社で舞っていたり。日中に神社にいくとお餅がもらえたり、拝んでもらえたり。

年配の人は子供のころに親に連れてこられて経験してたこと、消防団とか青年団とか少しずつ経験する場所があった。今は、夜の獅子舞はムラの子供も少ししか来ないし、消防団に若手を入れない家もある。新しい人が来たとしても説明はなく、少しずつ経験が薄くなって行ったりして、暗黙知になっているんだなぁと。

(夜の獅子舞、子供たちも10数名来てました)

そうなると、僕みたいに比較的若手で外から入った人が会計とかやると、???の連続になるなと。これは組織も一緒で、なんとなく時間を過ごしていると、当たり前が暗黙知になっていく。ちょっとした工夫も、その意図が消えてしまったりする。

そういう視点を体感できたのは良かったし、引き継ぎ書もバージョンUPできたので良かった。そして、たくさんの銘柄を並べたおかげで、ムラの人の日本酒の好みが良く分かったのが一番の収穫かもしれない。

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