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丁寧な人には丁寧に、端的な人には端的に…メールの返信は相手の文面を模倣せよ #2 仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。

プレゼンのうまい人は、何文字で資料をつくり、何分喋るのか? 文章がうまい人は、一つの文章にメッセージをいくつ入れるのか? 営業がうまい人は、一ヶ月に何回顧客に会いに行くのか? テレビでもおなじみのコンサルタント、坂口孝則さんの『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』は、あらゆる角度から「数」で仕事をとらえ直したまったく新しい仕事の本。ムダなく、ミスなく、いつも結果を出す人になれる、そんな本書の中身をご紹介します。

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メールの作法は人によって異なる

ぼくはメールアドレスをネット上に公開しているからか、さまざまなひとからメールをもらう。著作の感想だったり、あるいは何かのイベントへのお誘いだったり、仕事の依頼だったり。

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もちろん、前二者は自由に書いてもらってかまわない。ただし、仕事の依頼であれば、最終的な目的は相手にYESといわせることだ。

ぼくも逆に誰かに仕事を依頼する場合がある。そのときはできるだけ丁寧に書くようにしているけれど、仕事の依頼を受ける立場からすると、あまりに低姿勢で丁寧すぎて、まわりくどくてイライラすることがある。

ただし、これはひとによって感想が異なる。あるひとに、ぼくに届いた慇懃丁重なメールを見せると、ぼくと同じく「なぜもっと端的に書けないのか」という。だけど、違うひとは「これくらい丁寧に書いてくれたほうがよい」という。

逆にぼくはそっけないメールにあまり悪い印象はない。さすがに宛先くらいは書いたほうがいいと思うけれど、単刀直入に結論に入ってくれたほうがいい。だけど、メールにも作法があるし、文面は懇切丁寧でなければいけないというひとがいる。メール作法の本を読んでも、著者によって答えが異なる。丁寧と端的。どっちが正解なんだろう

ここでは、資料作成・説明の章の最後として、メールの書き方を述べたい。メールは資料とはいえないかもしれないけれど、メールだって立派な文章だ。また、せっかく資料をちゃんと作っても、メールのやりとりで相手を怒らせたら台無しだ。

そこで、このメールの書き方。結論からいえば、正解は2つある。(1) 丁寧なメールを出したほうがよいひとと、(2) 端的なメールがよい人。メールの相手がどちらかを察知し記録しておくことで仕事をスムーズにしていく。

相手のタイプに合わせた返信例

たとえば、みなさんが佐藤さんで、仕事上のパートナー田中さんからメールを受け取ったとしよう。

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この「田中さん」は (1) 丁寧タイプのひとだ。このひとに、端的に返信してしまうと心証を害することがある

もちろん、田中さんにしてもお願いしてきているわけだから、怒りはしないだろう。だけど、このタイプのひとは、ある種の形式を大切にし、メールを単なる伝達ツールとしては考えていない。ぼくはこの良し悪しは論じない。そういうひとというだけだ。

このひとへの正しい返信は、こうなる。

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逆に、田中さんがこうメールしてきたらどうだろう。

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この「田中さん」は (2) 端的タイプのひとだ。この田中さんの場合、あまりに丁寧なメールだともどかしく感じてしまう。せっかちなひとも多い(ぼくのことだ!)。

だから、返信はこうなる。

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もちろん、こんな極端にわかれないかもしれない。ただ、ここでの肝要は、メールのタイプを把握しておくことにある。一回目のメールは丁寧に書かざるをえないけれど、それ以降は履歴を確認し、どちらのタイプに合致するかを調べておこう

また、可能ならば、相手がくれたメールの文面よりも、少し行数が多いとなおよい。5行のメールだったら、6行以上。10行だったら、11行以上だ。え、そんなに書けないって? そんなときは、相手の文面を引用したり、頻繁に改行すればクリアできる。

とくに、頻繁に改行すると、読みやすくなる。ときに改行せずに、一文を長々と書き続けるひとがいるけれど、メールソフトが勝手に改行してしまい、文章がぐちゃぐちゃに崩れて読みにくい。

目安は35字未満での改行だ。そうすれば読みやすいし、ほぼどんなメールソフトや画面でも、それ以下で改行されない。ワードで新規ファイルを作成すると、横40文字だから、それよりも5文字少ない。

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