見出し画像

子どもたちと一緒に「かまくら作り」…軽井沢移住で手に入れた豊かな暮らし #5 絵本作家の森のいえ便り

リモートワークが定着したことで、地方移住や二拠点生活に興味を持つ人が増えています。中でも軽井沢は都心からの交通の便がよいこともあり、熱い注目を浴びているようです。『絵本作家の森のいえ便り』は、そんな軽井沢暮らしの日々を綴った絵本コーナーつきエッセイ。四季の変化、動物たちとの交流、育っていく子どもたち……。読めば読むほどこんな暮らしをしてみたくなる、本書の一部をご紹介します。

*  *  *

画像1

大人にとっては重労働が待つ大雪ですが、子どもたちにとっては一大イベント。庭も通学路も一面の雪景色、真っ白の雪に足を一歩踏み入れるだけできゃっきゃと大はしゃぎ。

家の屋根には氷柱ができ、ポキっと折ってはメープルシロップやはちみつをつけてアイスキャンディーのように食べています。きれいな雪はシロップをかけてカキ氷のように食べたり、シロップを使って雪に絵を描いたり。

どこまでも続く白いキャンバスに、子どもの無限の想像力が発揮されます。

たくさん雪が降り続いた次の日は、雪かきついでに、かまくらや雪だるまやそり台を作ります。かまくらはtotoの担当ですが、年々雪質を掴んで、きれいな形に作れるようになりました。

軽井沢の雪はサラサラの雪なので、少し気温が上がった頃の水分を含んだ雪でないときれいな形になりません。つまり春が近づく少し前の雪ということ。かまくら作りが終わったら、春はもうすぐなのです。

1日がかりで、まずは雪の塊を作って放置。次の日スコップで中を削ってかまくらを作ります。そのあと水をかけると凍るので、しっかりとした形になります。

出来上がったら中にレジャーシートを敷いて、机を持ち込み、スノーウェアを着てかまくらでの時間を楽しみます。キャンドルを灯したり、ぜんざいやみかんを食べたり。

いつも家の中でしていることでも、かまくらの中でやると特別な時間になります。近所の家々の玄関先に、大小さまざまなかまくらや雪だるまが並ぶ様子もこの時期でしか見られない風景

大人にとって大雪は困ったなあと思うこともありますが、このところの温暖化で雪が少なくなってきて、それはそれでまた、なんだかさみしいものです。

画像3

画像4

画像5

画像6

◇  ◇  ◇

連載一覧はこちら↓
『絵本作家の森のいえ便り』accototo

画像7

紙書籍はこちらから
電子書籍はこちらから