2022 ボクサー・オブ・ザ・イヤー「井上尚弥」
タイソン・フューリーと並んで年間最優秀ボクサーに選ばれたのは昨年バンタム級4団体統一を果たした日本のモンスター「井上尚弥」だった。
メジャーでは「大谷翔平」、ボクシングでは「井上尚弥」、MMAでは「堀口恭司」、NBAでは「渡邊雄太」と「八村塁」
現在、これまで超えることが困難だった世界の壁を超えていく日本人のアスリートが様々な種目で活躍を見せている。
小さな島国の中から世界を驚かせる活躍を見せるアスリートが輩出され、世界の場で注目を集めている。
そんな中、昨年ボクシングという格闘技業界で偉大な歴史がまた一つ刻まれた。
4団体統一。
井上尚弥はその階級において世界でNo.1の実力を持っていることをついに証明した。
世界で9人目の偉業を成し遂げた井上がボクサー・オブ・ザ・イヤーに選出され、日本ボクシング史上に類を見ない結果を残したのだ。
そして井上尚弥は4本のベルトを返上し、新たなステージへと向かい始めている。
「本当の最終章」
井上尚弥本人がそう例えたように、彼はスーパーバンタム級をキャリアを締めくくる最後の舞台に設定している。
階級の壁がどのように影響するかはスーパーバンタム級での試合を見てみないと分からないが、井上尚弥自身がベストと考えるスーパーバンタム級への転向は恐らく彼自身にプラスの影響を与えるだろうと思われる。
ただパフォーマンスや出力を上げるという面でプラスに働くことは間違いないが、倒し方や試合展開には当然変化が生じるだろう。
フィジカルやパワーのレベルが上がる分、スーパーバンタム級で活躍している猛者たちはバンタム級の時のように簡単に倒れてくれない可能性が高い。
しかし、バンタムから1階級上げてさらにレベルアップすることが予想される井上尚弥のパワーを考えると、もしかしたらスーパーバンタム級の選手たちをもってしても耐えることが出来ないのではないかと思ってしまう。
それぐらいバンタム級の井上尚弥はあらゆる点で圧倒的に突出していた。
ラウンドが長引くようになるだけで、階級を上げても最終的にはKOで倒すという変わりない結果をもたらすのではないか、と思わせるくらいの可能性を彼は未だ秘めている。
どのように倒すのかという点に注目が向けられたバンタム級から、白熱した戦いの中で本領を目の当たりにできるスーパーバンタム級へとその内容は変化していくのではないだろうか。
「もっと長いラウンドを見てみたい」
そんなボクシングファンの贅沢ともとれるこれまでの要望が最高の形で叶うかもしれない。
2階級での4団体統一。
まだ誰も成し得ていない異次元の偉業だって井上尚弥なら達成してしまうのではないか、そんな期待をモンスターには抱いてしまう。
日本ボクシングが生み出した怪物の牙は果たしてどこまで届くのか、スーパーバンタム級で行われる井上尚弥の次戦が待ちきれない。
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