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電子契約を社員が勝手に結んでしまうリスクとどう向きあうか

こんにちは、jojo太郎です。
割と大きめな中小企業で経理・財務部を率いています。
(中小企業にありがちですが)当社は全般的に管理が極端に弱いので、最近は経理・財務にとどまらず、ガバナンス強化、リスク管理などの仕事もしてます。ちゃんとしている会社からは「なんでそんなことになってんの?!」と思われるでしょうが、ちゃんとしてない中小企業は割といっぱいあるんですよ。
「何もルールがちゃんと整備されていない組織で、自分も他社員も正解を知らない中、暗中模索しながら整備していく実体験」をこのnoteに記しておきます。自分と同じような環境で、もがき悩みながら仕事している誰かのお役にたちますように。


以前、契約書の控えが担当者任せだったところを全て本社管理にしました。
こちらの記事に詳しく書いてます。


これで全ての契約は、控えが保管されるようになった・・・と思っていたら、ダメでした。電子契約がありました。電子契約されたものは上記のフローでは漏れています。電子契約したものをPDFにして保管するなりして、保管する場所を一箇所にしよう、と考えました。(とにかく保管場所は一つにしないと後から検索するとき大変なので)

しかし、電子申請には
それよりもっと大きい問題が潜んでました。
それは・・・
「社員が勝手に契約できてしまう」ということです。

どういうことか?ご説明します。


電子契約で最も有名なのはクラウドサインですね。


電子契約は、当社がやっていなくても、
取引先から電子上で契約を結んで、と言われるケースがあります。
これが危ない。
何が?
例えば取引先がクラウドサインを使っていて、当社の担当者に「契約しましょう。クラウドサイン上で押印して下さい」と依頼してきたとする。
当社の担当者は、自分のメアド(当社のドメイン)で、クラウドサイン上で無料アカウントを作成できてしまい、それで契約押印できてしまう。当社内で誰のチェックも通らずに。にもかかわらず、これは法人と法人の契約として有効と見なされる。当社はその事実を(担当者が報告しない限り)知ることはないし、知った時に(担当者以外は)契約書の内容を見ることはできない。

・・・やばい、ですよね。

クラウドサインと商談しました。
上記を防ぐための機能があるそうです。
@▲▲▲というドメインで有料の契約(その中でも上位契約)を結ぶとドメインロック的な機能がついてくる。そうしたら、今後はクラウドサイン上で、上記ドメインでは無料アカウントを作成できなくなる。よって上記のようなリスクは無くなる、というもの。
(これ、マッチポンプじゃないの?)


ちなみに「これまでにウチの会社のドメインでクラウドサインの無料アカウントを作成されているケースってある?」と聞いてみたら・・・ありましたよ。2件!。内容を聞いてみたら、7年前にかつていた役員のメアドで行われてました。教えて貰えるのはここまで。誰と、どんな契約を結んだのか、内容は教えてもらえないです。


これまで当社は積極的には電子契約を使ってきませんでした。
ですが、これから電子契約は増える一方で、避けては通れないでしょう。

実際、電子契約のメリットは多いです。例えば
・印紙代が浮く
・紙の契約書と電子契約書の控えを
 全て一箇所(クラウドサイン上)に保存できる、検索できる
・電子的な契約押印申請と紐付けられるので、申請者・承認者ともに工数削減できる
などなど。

上記メリットだけでなく、リスク管理として
社員が勝手に無料アカウントを作って法人として契約できてしまう
ってことは、制限かけないといけません。

なので、進めていきます。

(あなたの会社は、大丈夫ですか?)



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