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銀座の恋の物語 4

店の名前に話題が移った4人・・・

ママ 「王家の谷って 知ってると思いますが ナイル川沿いにある王族の墓が有るところの地名ですけど・・・、実は 私のおじいさんがエジプト人なんですよ!」
俺 「あっ やっぱり!! 最初に見た時に どこか外国人の血が入っていると思いましたが エジプト人だったんですね!」

ママ 「自分ではあまり分からないけど・・・  でも若い時から よく『ハーフですか?』って聞かれるのよね!! フフフフ・・・」
満更嫌いではないらしい・・・

ママ 「『おじいさんがエジプト人なのよ!』と言うと みんな『やっぱり』って・・・ そんなやり取りを 何千回って交わしたかしら・・・ で それなら店の名前をエジプト関係にしちゃおうかな!?ってね!! テヘッ!」
俺 「えっ!? それ 本当の話なんですか??? 何か変な感じがしますね!!」

片野 「私もそう思いますね!! エジプト関係っていえば 店名だと『スフィンクス』とか『アレキサンドリア』とか そちらに行くと思いますが・・・ わざわざ『王家の谷』ですか??」

俺 「そうそう・・ 俺も 王家の谷と聞くと、『王家の呪い』とか そちらを考えますよ! 確か ツタンカーメンの墓を発掘したときに 『関係者が何人か謎の死を遂げた!?』って 有名な話ですよね!?」

ママ 「実はね! 死んだおじいちゃんが酔った時に『自分の祖先はツタンカーメンなんだ!』と言うのが口癖だったのよ!! たぶん ジョークのつもりだったんでしょうけど・・・ ホホホホホホ・・・」

片野 「ええっ!? じゃ それが本当なら ママも ツタンカーメンの子孫になるじゃない!? 子孫がやっている店だから 名前が王家の谷????」

俺 「だったら それはそれでいいかも??? ブヒョヒョヒョヒョ・・・」
ママ 「だから それは たぶん おじいちゃんのジョークよ!! でも なんだか あのツタンカーメンのマスクを見ると ドキドキするのよね!! もしかすると 本当に・・・」

俺 「もしかして あのマスクを被りたいと思ってますか??? ブヒョヒョヒョ・・・」

ママ 「出来れば・・・」


片野 「ケンのところで あのマスクは出来ないの???」
俺 「無理 無理・・・ 俺のところはNC旋盤とかNC6軸自動盤のほうで、マシニングセンターや鋳造はやってないから・・・ ギャハハハハ・・・ それより片野のところの子会社で何とかならないの???」

片野 「それこそ無理だろ!! コソコソそんなことやってたら『何やってるの??』って言われて始末書もんだよ!! デヘヘヘヘ・・・」

俺 「今度 ネットで調べてみるよ!! ネットショップなら 何でも売ってるから・・・」

そんなエジプト話をしていると、どこから現れたのか 黒服がママに耳打ちをした。
すると ママが 「お客様がお帰りなので、挨拶して来るわね!」と言って席を立ったのであった。
その後ろ姿を見送る俺達・・・

7~8メートル程離れた薄暗い通路に ぼんやりとお客さんの姿が見えたその時・・・
「あっ!?」

突然 片野が声を上げたのであった。

(知り合いか???)

そこで会った人とは・・・


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