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「言語化」について

異常に説明が下手な人がいる。指示語が多い、話の順序が無茶苦茶、主語がない、想像力の欠如などなど…

これは、単に他者とのコミュニケーションに支障を来すだけではない。むしろ、深刻なのは、自分の心理状態を明確に言語化出来ない点に尽きる。なぜ自分が怒っているのか、悲しんでいるのか、を把握出来ないということは、それを回避することが出来ず、迫り来る様々なイベントに、ノーガードで晒されることを意味する。

僕がこれまで生きてこれたのは、できる限り、自分の心理を明確に言語化してきたからだ。別に「本当に」言葉にして、相手に伝える必要はなくて、先述の通り、それを自分で認識することが大切である。認識すれば、対策が打てるし、予防も出来る。

僕は仕事で英語を使うことがある。拙い英語であるので、当然相手に伝わらなくて、もどかしい思いをする。こちらの語彙力が原因で、相手が分かってくれない時は、怪訝な表情をされる。(あれは結構悲しい。)説明が下手な人は、そういったコミュニケーション不全が、24時間365日体制で常に生じている。

相手が自分なだけに距離を取ることも出来ない。ずっとモヤモヤし続けることになる。そらあ、不安にもなるし、周りにも当たり散らすよなぁ。

他人事ながら、ひどく同情をする。しかし、原因がまさに自分なだけに、憐れみの対象にはなり得ない。


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