事務屋

である。専門性を何一つ持ち合わせていない。一定の分野の部署でウロウロすることもあるが、所詮付け焼刃。自分が専門家であると錯覚してはいけない。

では、専門家でもなんでもない、事務屋の組織における役割とはなんなのか。
専門職とは、その専門性をもって組織貢献する。では、組織は専門家だけで成り立つものか、と言われるとそうではない。
経理や人事等を行う人もいる。また、専門家は専門性ゆえ、分野と分野の間に隙間が生じることが大いにある(医療と福祉等)。その隙間を埋めるのもまた、事務屋の領分だと考える(調整⇒協議会の設置等)。

では、その領分を維持するために何が必要か。
まず、事務屋の観点からみて、得手勝手ととられるような専門家からの要求を、いったん飲み込み、実現の道筋を作るための柔軟性が大事である。
また、柔軟であることが求められる一方で、法や組織内ルールとの折り合いをつけるための芯の強さが求められている。

そして、上記を兼ねそなえることが、真の調整力だと考える。

真の調整力を兼ねそなえるにはどうするか。
まず、専門家の要望をきちんと聞き取り、最善の策をともに考えるのだ。
そして、その要望が法や組織の方針の枠組みに入るのか否か、入らなければ専門家が求める要望の趣旨に沿うような、次善の策を考える経験を重ねることだ。

それができない事務屋はどうなるか。私は退場すべきだと考える。

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