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9.僕に起こった奇跡の話し



退院した日は、
子どもに会いたくて会いたくて…
そんな気持ちで家に着いたけど

「お帰りー!」って元気に明るく
迎えてくれる訳はなく、
顔をみたら、そりゃ不安がいっぱいよね。
目が物語ってた。
ICUであったのが最後だもの。
子供らは、今日まで何を思って何を感じてたんだろ。

家族の中に病人が1人でもいると、
気を使っていつもとちがう雰囲気にもなりますよね。

がん保険のCMでも流れたら、
へんな雰囲気にもなるもの。

早く治さないと…。
子供達の心からの笑顔を取り戻す為にもね。


お墓参り


前に書きましたけど、
僕は父を10年前に亡くしてます。
京都の大谷本廟というところに眠ってます。

三連休の真ん中の日。
病気の事の報告にお墓参りに行きました。

体は痩せてたけど、見た目はいたって普通。
相変わらず甲状腺はパンパンに腫れてたけど、
マスクで隠してました。
(コロナがまだ流行ってない頃の話しなので、マスクをしてる人は目立っていたとは思います。まだ残暑が残る9月の話しだから)

まだ体力が戻りきってなくて、
歩くスピードは元気な頃の半分くらい。


とりあえず、
今できる事をやりたい。


京都へのお墓参りは、母からこう言われたんです。
「もし万が一あなたが亡くなった時、
残された家族の為に『戒名』を取っておいた方がいい。
少しでも負担のないように。」

治すことしか頭になかった僕に、
万が一なんて縁起でもない事を…と思ったのですが、
(まぁ、それもそうだな…)と思い、
父への報告も兼ねて
行ってこようとかと思いました。


お寺に着いて、
お経を読んでくださる読経所に入って
お経が読み上げられる前に
ぼーっと仏様を見ながら


助けてくださいとか病気を治してくださいとか、
自分のことは一切言わずに、

ただ、
(家族のことを、見守ってやってください。お願いします)
とだけ心で唱えました。

そしたら、不思議なんですけど、
全く風のない無風の大きな仏堂の中の蝋燭が
縦にびゅーっと伸びたんです。
(えっ?)と思ったけど何なのかわからなかった。


お経が終わって、ご講話も終わって、
もう一度手を合わせて、
(また、くるね)って言ったら、

また、蝋燭が縦に伸びたんです。

そんなことあるかな?と思われるかもしれませんが、
その時の僕は、(あぁ、応えてくれたんだなぁ…)って。


家に帰って、
久しぶりの家族団らん。
妻が痩せたなぁ…って思いました。
心配かけたもんなぁ。
なんか全然食べる気がしなかったと言ってました。

僕もめっちゃ痩せたしね。
妻には、痩せたって言われるより
「薄なった…」って言われた笑

お互い、元から太ってはいなかったけど
スリム夫婦になりました。


次の日、
久しぶりに学びの先生にLINEをして、
色々と報告。心配かけただろう事をあやまりました。

その時、先生がね
こう言ったんです。

「昨日、夢をみたんです。
(僕の)体から黒いつぶつぶが空に上がっていって、
それが金色の粒に変わって、
消えて行きました」と。

僕はその話を聞いて、
「それが、僕の体の悪い部分だったらいいのにねぇ…。
ありがとうございました。ご心配かけました。」と。



病院での3日ぶりの検診。

昨日書いた最後の一文のこと。

肺にあった半分の影が無くなってました。


これが僕に起こった奇跡なんです。


先生は僕に
「この前あった肺の影が無くなってるんです。」
とだけ。


僕は、あぁ…あの先生が見た夢はそういう事だったんだ。
お墓で揺れた蝋燭は、僕の気持ちを汲んでくれたんだと
言う事だったのかなぁ…って。


病院の先生には、
そんな事一切話せるわけないので、
本当にびっくりされてた。
たぶん薬が効いたんだと。
こんな事になるなんて先生も
もちろん僕も想像してなかった。

3日前まで、呼吸ができなくなる…と言われてた体。

助けてくださったんだ。
そう思いました。


これは、すごく不思議で稀な出来事かもしれません。
でも、僕は考え方と思考が本当に変わった。


僕が病気をしてから
今の今まで信じて疑わなかったコト。
そして、ずっとし続けたコトの話を
お伝えしたいと思います。


2022.11.11





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