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年齢に関係なく流行りを日常生活に


若い世代は抵抗なく使えるSNS

 天気予報が聞きたくて、起きて早々にラジオをつける。天気予報を流している所に適当に合わせた。昨日よりも気温は少し抑えられているのかと、少しほっとしながら朝の支度をする。ラジオはそのまま流しっぱなしにしておき、聞くともなしに聞いていた。
 すると若者の間での流行についてが話題に。聞い流していただけなので詳しいことは忘れてしまったが、今回の都知事選ではSNSを駆使した候補者が2位に食い込んだことが話題になった。その候補者を支持した層は若い頃からSNSに触れ、SNSが日常に溶け込んでいた世代。若い世代といっても当然ながら彼らとて年齢が上がっていく。するとSNSを使うのが「普通」の世代が次第に多くなっていく、というような内容だったと記憶する。

何でも抵抗アリになる?後期高齢者

 新しいものが世に出たときに、若い世代は何の抵抗もなく受け入れていくが、ある程度年齢が行った世代にはすんなりとは受け入れられず、むしろ「難しい」「わからない」となってしまう。
 たとえば今の時代、後期高齢者(75歳以上が対象)にとっては携帯がそのひとつだという。話をされていた方のお母様もよく「携帯が壊れた」と言っては頻繁に助けを求めて来るそうだ。しかし、たいていは手が触れて意図しない画面が表示され、その画面を消していなかっただけということが多いのだと話していた。「動かなくなるとすぐに壊れたと機械のせいにするが、そんなに頻繁に壊れるわけはないんですよ。でも、またすぐに『壊れた』って大騒ぎする」と笑っていた。

SNSを使える90歳はいつまでも若い

 「今、若いたちだって当然、年齢が上がったときに、次の若い世代が新しいものにパッと飛びつくのに対して、必ず戸惑う時がやってくる。その時、いかについていけるかが大きな差になる。これは今の高齢者も同じで、90歳になっても若い人っていうのは、体を動かせるとか健康とか、そういう事だけじゃない。新しい機械や家電、流行りをいかに生活に取り入れられか。SNSを使える90歳は、そうでない90歳の人よりも格段に若いんですよ」
 というような事を話していた。
 確かに周囲を見渡してみても、あらゆる手段で情報を取り入れている人のほうが、年齢に関係なく若い。流行りを追うことだけがいいわけではないが、流行を知っている人は、なんでも取り入れてみて取捨選択する力が備わっている。その分、力強く感じる。

次第に情弱の仲間入り

 私も若い頃には「若い人は新しいものを、なんてことなく使いこなせるよね」と年配者が言うのを「なんでこんな簡単なことができないのかしら」と感じていた。しかし、いざ彼らの年齢に近づいてみると、流行りのものを日常に取り入れることがいかに難しいことか。
 新しいモノに接した際に、まず言葉にならない分厚い壁のようなものが瞬時にそびえ立つ。それまで体が勝手に動き覚えていたのが、言葉による説明を求めるようになっている自分に気づく。しかしそうなればなるほど、小難しくて余計にチンプンカンプンになってしまうのだ。
 さらにハードルが高いのが「情報」といった形のないもの。場合によっては、私より年上の方ということも出てきている。情弱(情報弱者)という言葉が、しだいに自分に当てはまることが多くなっていく。

若い90歳になるために

 運動や食事は自分でなんとかなるが、流行りものに関しては昔から疎いほう。特に会社を離れると、一気に情弱になった気分になる。
 会社務めでは様々なものに否応なく接するため、のほほんとしていても、さほど乗り遅れることがない。今の初期高齢者(65~74歳)がインターネットや携帯を難なく使いこなせるのと同じだ。組織を離れると、いかに積極的に情報を取り入れていくかがカギになる。これまでのような受け身のままでは、いられない。
 いつかはやってくる後期高齢者になっても、若い人たちと同じものを普通に使いこなせる自分でいるために、流行りのものを何でも取り入れる練習をしていかなくては。アンテナを張り続けるのは少しつらいけれど。

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