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「○○がない!」と言ってるお母さんのお子さんは…

子育ては難しい。
それは分かっている。頑張っても子供は思うように育たない時だってある。

私の子どもの小学校では、集団登校をしていたので保護者が当番で旗を持ち信号のところに毎日立っていた。

そしてそれが終わった後には日誌に日付、天気、ひと言感想を書いて次の人に旗と日誌を回さなければならなかった。

感想欄には
「問題なかったです。」
「どの班も元気に登校出来てました。」
などが多かった。

しかし、2学期の終わりごろ、私が旗当番に当たった時、何気なくその日誌を見ていると感想欄一面にいつもビッチリ書いているお母さんがいることに気が付いた。

「問題なく登校出来たんですけど、子供たちからの挨拶がないです。こちらからしても全く反応がないんです。これは問題です。」
だとか、また別の日には
「やはり挨拶が足りません。人と人が向き合う時必要なものだと思うので、皆さんもう少しお子さんたちに朝挨拶するよう言った方がいいんじゃないでしょうか?」
だとか、とにかくそのお母さんは「子供たちからの挨拶がない!もっとさせるべきです。親御さんからもちゃんと言ってください。」と言うようなことを毎回日誌に書いていた。

私はそれを見た時「へ~、熱心なおかあさんだな。」と思った。

「挨拶」は大切で、そりゃした方がいいに決まっている。
小さいころからそういう習慣をつけるのは良い。
確かにこのお母さんが言っていることは納得出来る事だった。

ただ、その意見私には少しだけ違和感があった。

なぜなら、そのお母さんはうちの娘の友達のお母さんだったので、そのお子さんを私は知っていた。

そのお母さんのお子さんは全く挨拶をしないのだ。

自分の子どもがしていないのにどうして皆に言うんだろ?
自分の子どもにも教育しながら、他のお子さんもってことだったのだろうか?

それも分かるが、やっぱり自分のお子さんが挨拶出来てないのに「皆さんちゃんと家で挨拶の教育してますか?」と言うとどうしても説得力に欠ける。

ただそのお母さんの言ってる事は間違ってない。
子どもたち全体を良くしていこうと思って良かれと思って書いたのかもしれないが、彼女のお子さんを知る人からは「自分の子どもの教育出来てないのに何いってんの?」という事になっていた。

まだ書くにしても「私の子どもも出来てはいないんですが」とか付けてくれたらだいぶ印象が違っていたかもしれない。

正論を言う時は、自分を省みて相手に言わないといけないなと思った。



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