スロップシャッフルの好きな理由。
僕の好みの手品のひとつを書きます。
それは、スロップシャッフルを使ったトライアンフです。
現象は、表と裏を混ぜて、おまじないを掛けると同じ向きに揃います。
選んでもらったカードを当てるとか、4枚のAが出てくるとかは有りません。シンプルに表裏混ぜたのに、元に戻るという現象です。
カードを当てる手品はイッパイあるので、わざわざスロップシャッフルでやらなくてもいいし、4Aを出すのも同じで、出すなら他の方法で出します。
何故、この手品が好きかと言うと、原理と技術の融合だからです。
こういった手品は、原理の部分に気付かれても、技術の部分に気付かれなければ不思議に見えます。
その逆も同じで、技術の部分に気付かれても、原理の部分に気付かなければ不思議に見えます。
なので、不思議に見える可能性が高くなります。
この手品を最初に演じてた時期も有ります。
『最初に演じる手品は、現象が分かりやすく、工程が短く、不思議に見えるものが良い!』という考え方だったので、よく最初に演じてました。
バリエーションも幾つか考えました。
カード当てに使える事を思い付いた(この当時にはあったかも知れませんが、僕自身も周りの人も見た事無かった様です)。
同じ動きで4Aを出す事も出来る事に気が付く。
スロップシャッフルの後、テーブルで上半分(数枚残して)を裏向きにしてリフルシャッフルし、残りの数枚を処理すれば、元に戻る。
スロップシャッフルの動きが手を返して重ねる動きなので、その動きのまま、最後に半分を取ってひっくり返して元に戻すとか。
3分の2位混ぜた後、残りを上に重ねる事でスリーパケットトライアンフに近い形になる等。
使っている技法はメカニカル・ターンノーバーと言う技法で、日本にガイ・ホリングワースが来た時に、レクチャーで教えてもらった技法だった様に思います。もし違ったらゴメンなさい。
過去にシバザクラ・トライアンフという手品を、DVDのキラスタイル3に収録されてますが、その手品がまさしく技法と原理の合わさった手品です。
僕の好きな手品の形のひとつ、技法と原理の合わさった手品が好きな理由が分かっていただけましたでしょうか?
過去に数人ですが、手品が不思議に見えない人が居ます。
手品を見るのは初めてのお客さんなのですが、何をやっても不思議に感じない(見抜く)人が居ました。
そのお客さんにスロップシャッフルの手品を演じた時、普通なら「混ざってたのに〜!」等の反応になるのですが、そのお客さんは「あれ?半分ひっくり返ってるハズやのに〜」って言われてドキッとしました。
原理の部分に気が付いた様です。
技術の部分で何とかなりましたが、原理と技術の合わさった手品で良かったです。
そのお客さんの話はまた後日。
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