ナビの闘病日記 その5
2023年9月1日(金)
ついに4クールが始まる。本日は4クール1回目の抗がん剤投与である。
朝の投薬でサーモンペーストを食べてくれない。8月24日の失敗を教訓に投薬の前に試食させているので、薬は無駄にならなかった。
カンガルーペーストに変更して投薬できた。その後しばらくサーモンは夕方のみとし、朝はサーモン以外で対応する。後日、在庫がサーモンに偏っていたので、それ以外を5パック購入する。
2023年9月6日(水)
ナビの食事は順調である。昼食に、手作りの鹿肉団子を与えてみると、完食した。
2023年9月8日(金)
状態確認のために病院を受診する。特に問題ない。腎臓(尿素窒素)の数値が高いが、同じく腎臓の機能を示すクレアチニンの数値が正常であることから、タンパク質の摂取量が多いせいだと思われる。
夕方の散歩で抗がん剤治療前と同じように畑のあぜ道を勢いよく走った。この数日間、本当に状態がよい。治療当初は24kg前半だった体重も順調に増え続け、本日の測定では25.9kgになった。
2023年9月11日(月)
本日から昼は鹿ミンチの団子(称して鹿ボール)を与えることにする。食べない場合は、K9をトッピングする。
■主治医の経験談
2013年9月15日(金)
4クール2回目の抗がん剤投与である。投与前の血液検査と診察で血液検査は異常なかったが、リンパ腺の大きさに関しては、最初に腫れた首のリンパ腺が大きくなったり、小さくなったりしており、「腫瘍と闘っている状態」だと言われた。
4クールの今でもそのような状態だと、果たして4クールを終わった段階で寛解できるのだろうかと不安になる。
その旨を質問すると、それはなんとも言えないようである。ただ、今言えることは1、2ヶ月様子を見て、リンパ線が腫れてくるようであれば、さらに同じ投薬を1クール行うか、レスキューと言われる他の薬剤を投与するか、あるいは何もしないで必要に応じたケアを行うという選択肢があると言うことだけだった。
次に主治医の経験から4クールで寛解する割合はどの程度かと質問すると、ほとんどの場合が4クールを完了することがないそうである。途中で亡くなる、あるいは副反応がひどくて中断するとのことである。
ちなみに、主治医の実家にいたラブラドールも悪性リンパ腫に罹患し、その子は2クールの途中で亡くなったとのことだった。腎臓のリンパ腺が冒されて血尿が出て発見したために、すでに手遅れだったそうだ。今回の治療中に初めて聞かされた実体験を通じて、主治医との距離がぐっと縮まった気がする。
4クール2回目を前にしたナビがしっかりと食事をしてくれ、さらに散歩では走ることもできると言うことは、この上なく喜ばしいことなのだと知った。ちなみに本日の体重は26.2kgだった。増えることは嬉しいが、足腰の負担にならないように減量を検討しないといけない時期かもしれない。
2023年9月18日(月)
4クール1回目は食事量が大きく減ることはなかったが、2回目は朝の食事を摂ってくれない。昨日は皿から食べてくれないので卵を加えて、さらに手で与えて食べさせたが、本日は、私たちの食事中は皿に残しておいて、私たちの食事が終わると下げた。あの手この手で食べさせるのは、好き嫌いを助長するのではないかと言う懸念からである。
ちなみに、投薬用のペーストは昨日からサーモンに戻してみたが、今のところ問題なく食べてくれている。
2023年9月20日(水)
昨日は問題なく朝昼夕と食事をしてくれたにもかかわらず、本日の朝は、投薬はサーモンペーストでできたものの、その後の朝食を食べてくれない。舐めただけで水を飲んで「終了」の合図である。一昨日同様に食事が終われば下げて、夕食に回そうかと思っていると、モーニャンが手から与えてみると食べた。
そして、その後に皿の中の食事も自ら完食した。驚きとともにその光景に見とれてしまった。一体どういうことなのだろう。とにかく、食べてくれたのだから良しとしよう。昼は鹿ボールにK9で完食し、夕食も牛肉と鶏ももを完食した。
■食事の作り方
2023年9月27日(水)
9月20日(水)の昼食以来、問題なく食事をしてくれる。
本日から、散歩の後にすぐに食事が与えられるように、散歩の前に鶏もも肉と牛肉を茹でておくことにした。特に夕食がそうだが、散歩が終わった後に欲しがる食事を待たせるのは辛い。
ちなみに、食事の作り方は、まず鶏もも肉を割いた後に食べられる程度の大きさに切って、鍋で茹でる。茹で時間は熱をよく通すように中火の弱で蓋をして10分にしている。その後、冷蔵庫の急冷室に入れて冷やす。
その間に牛肉を茹でる。牛肉はすぐに火が通るので色が変われば取り出して、先ほどの鶏もも肉と入れ替えて急冷室に入れる。取り出した鶏もも肉を細かく割く。半分くらい割いた時点で牛肉を急冷室から取り出しておく。取り出さないと冷えすぎて硬くなってしまう。
牛肉と鶏もも肉が割けたら(①)、かぼさっぺと一緒に与える牛肉を20g分けて(②)、ナビの食器に鶏もも肉を入れて、牛肉を2/3ほど入れて混ぜる(③)。そして、残りの牛肉をその上にかぶせる(④)。最初に牛肉を食べて、徐々に鶏もも肉が増えてくるイメージである。(そこまで気を使う必要があるかどうかは疑問だが、なんといってもナビなので)
023年9月29日(金)
本日は4クール3回目の抗がん剤の投与日だったが、白血球数が少ないために来週に延期となった。本日の白血球数は4,900である。調べてみると3クールの時にも3回目投与日の白血球数は5,000と少なかった。2回目の抗がん剤の骨髄抑制はきついのかもしれない。
2023年10月6日(金)
延期していた4クール3回目の抗がん剤を投与する。白血球数値は基準の6,000以上に対して、6,800まで回復していた。現時点での体調が非常によく、散歩では走るし、食欲も旺盛であることから、抗がん剤の後の体調変化が心配である。
2023年10月7日(土)
抗がん剤の影響で、程度は軽いものの、本日の朝からナビは体調がすぐれないようである。しかし、散歩もちゃんと歩いてくれたし、排便もした。ただ、昨日までの旺盛な食欲はなく、朝食は牛肉と鶏モモ肉を少し残した。ところが、その後のかぼちゃとさつまいものペーストは問題なく完食し、その勢いで残した肉を食べてしまった。
2023年10月13日(金)
体調確認のために病院を受診した。
血液検査の結果は白血球数が3クールと同じ4,400まで落ちていることと、尿素窒素の数値が高くなっているが、前者は抗がん剤による骨髄抑制の結果、後者はクレアチニンの数値が正常であることから、タンパク質の過剰投与である。
食欲は10月7日(土)の昼食以降は問題なくなった。最近は、食欲もあるし、散歩の時には頻繁に走る。来週は最も影響の大きい4回目の抗がん剤投与である。その後の体調不良が心配だが、これで最後の抗がん剤投与なので、がんばろう。
■4回目の抗がん剤剤に備えて
2023年10月19日(木)
明日はナビの最後の抗がん剤投与である。各クールとも4回目の投与は、毎回ひどい食欲不振の副反応が出る。そこで、今回は事前にルールを作っておくことにした。
朝食は食べない場合は、あるいは食べ残しは昼食に回す。食べ残しが少ない場合は、捨てる。昼食は朝の残りを与えて、食べない場合はK9を10g加える。それでも食べない場合は、捨てる。朝の残りがない場合は、あるいは朝の残りを食べても食欲がある場合は鹿ボールを与える。鹿ボールの食べ残しは捨てる。夕食は、食べない場合、あるいは食べ残す場合は、K9を10g加える。それでも食べない場合は、捨てる。
そして、丸一日食事をしなかった場合は、翌日に病院を受診する。
最後の抗がん剤を無事に乗り越えて、寛解になりますように!!
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