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河川敷ライドで毎日出会う妄想の中の人と話をした

毎日のように河川敷を自転車で走っていると、出会う人も決まってきて、中でも特徴的な人のことをついつい妄想してしまう、という話を以前に投稿した。

その後も、お馴染みの方々は相変わらずお元気に河川敷をライドしたり、歩いたりしている。そんな中、お一人の方とお話をする機会を得たのだった。

その日もいつもの通り、自宅側の河川敷を下流まで走って、対岸を上流に向かってはしり、大堰で折り返して自宅に帰るという河川敷一周コースを走っていた。

最終の折り返しである大堰を渡って大堰脇の公園の前を走っていると、公園からひょいと例の黒装束のライダーが顔を出した。この機会を逃すと一生彼のことは黒塗りのベンツに載っている会社役員で終わってしまうと思った私は、咄嗟に自転車のブレーキを握った。

私「いつも河川敷を走っていますよねぇ。」
黒「はい、ほぼ毎日走っています。オタクともよく会いますよね。」

やはり、彼も私のことを認識していたのか。そりゃ当たり前だわな。お互いに毎日走っているなぁと思っていたのだ。ちなみに彼は私のことを何だと思っていたのだろう。少なくとも、黒塗りベンツに乗っているとは絶対に思わないだろうな。そんな人は7万円で息子から譲ってもらったイオンバイクには乗らないだろうし….(いや、そこまではわからんか)

私「ところでいつ走っても会いますが、どれくらい走っているんですか?」
黒「だいたい毎日80kmを目標に走っているんですよ。」
私「は、はちじゅっきろ….ですか?? す、すごいですねぇ。」
黒「朝7時半に家を出て、帰るのは午後の2時くらいですね」

ここで、彼が会社役員で出勤前に朝活で自転車を走らせているという妄想は消えた!

黒「他のメンバーも結構走っていますよ。みんな結構、歳なんですがねぇ。」
私「皆さんお元気なんですね。ところで、失礼ですが、おいくつなんですか?」
黒「75歳です。」
私「えっ!な、ななじゅうごさい….なんですか!」

お話をするときにはサングラスを外して、マスクも外していたので、顔が見えているのだが、とても75歳の顔ではないし、何よりも体型と姿勢が75歳ではない。そもそも、75歳の人が毎日6時間半かけて80kmを自転車で走るか??

妄想は消え去ったが、その後には驚くべき事実が現れたのだった。

ちなみにこの話を持ち帰って、モーニャン(妻)に話すと、彼女からは「調子に乗って走ったらダメ! あなたとその人では体力がちがうんだから!!」と釘を刺された。

それにしても、これから河川敷で彼にあったら、思わず深々とお辞儀をしてしまいそうだ。そして、心の中では「師匠!!頑張ってください!!」とつぶやくだろう。

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