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ナビの闘病日記 その4


2023年7月7日(金)
3クール目の抗がん剤投与が開始された。3クールからは2週間おきの抗がん剤投与になる。

2023年7月8日(土)
昨日まで気持ちよく食べてくれていた馬肉を食べなくなる。つい3日前に6kgも注文したのに、どうしようと途方に暮れる。翌日からの食事は、とりあえずは鹿肉に変更する。

2023年7月12日(金)
状態確認のために病院を受診する。
6kgの馬肉を消化しないといけないので、魚のトッピングを試すことにする。スーパーで適当な魚を探して、タラを購入してを加えると完食してくれた。幸いタラなら業務スーパーに「冷凍骨なしタラ」があることから、以降、朝は鹿肉と野菜、昼、夕は馬肉とタラに野菜という献立が続く。

2023年7月17日(月)
夕食で先日購入したK9を与えてみると、非常に良い反応だった。今後は、食欲がない際のトッピングにとネットで100gの商品を購入する。

2023年7月21日(金)
3クール2回目の抗がん剤を投与する。19時過ぎに病院から帰宅して水を飲み、その直後に嘔吐した。2回目の抗がん剤は経口投与であることから、病院に確認すると、嘔吐物と一緒にすぐに連れてきてほしいとのことである。ちなみに嘔吐物で確認できたのは帰宅後に与えたおやつだけだった。病院では、嘔吐物をシリンジで飲み込ませたそうである。

2023年7月22日(土)
タラへの感触が悪くなってきた。馬肉にタラをトッピングしても食べてくれない。いつもながら、食欲はあるようなのだが、好き嫌いをしているように感じる。これからは、馬肉へのトッピングをK9にする。なんとしても6kgの馬肉を消化せねばならない。

2023年7月24日(月)
今までの1日の食事のローテーションは鹿、馬、馬だったのだが、馬に飽きるのを避けるために夕食に鶏ミンチを与えることにする。ナビはなかなかのよい反応である。これからしばらく、朝は鹿、昼は馬とK9、夕は鶏ミンチ、それぞれに野菜を加えるという献立が続く。

2023年7月28日(金)
状態確認のために病院を受診する。リンパ腺の腫れがあるものの、経過は順調である。

2023年8月4日(金)
3クール3回目の抗がん剤を投与する。

2023年8月11日(金)
状態確認のために病院を受診する。血液検査の結果、リンパ腺の大きさ、ともに異常なく良好である。食事に関しても鹿、馬、鶏のローテーションで問題なく食べてくれる。

■4回目の抗がん剤による副反応

2023年8月18日(金)
3クール4回目の抗がん剤を投与する。4回目は麻酔を使っての点滴で、麻酔が覚めた直後(17時ごろ)の引き取りだったが、帰宅後に眠っていて2度ほど泣いた。吠えたと言うよりも泣いたという印象だった。何か夢でも見ているのだろうか。2クールの4回目の際に病院で泣いたと言うのはこのことだろう。

2023年8月19日(土)
今まで順調だった食事だが、いきなり食べなくなった。4回目の点滴の消化器毒性はきついようだ。

例によって、食欲はあるがメニューが嫌いになった様子である。今までトッピングなしで食べていたが、朝の鹿肉は卵の黄身のトッピングで完食したが、昼の鹿肉は切り札であるK9のトッピングでもほとんど食べなかった。夕食の鶏ミンチはあれやこれやトッピングしてなんとか完食した。

2023年8月20日(日)
病院を受診し、食欲を改善する薬を投与する。血液検査の結果は異常ない。本日の段階では食事に大きな改善は見られない。

2023年8月21日(月)
鹿肉を食べてくれないので、魚を与えてみることにする。昼は赤魚、夕はカマスを与えるといずれも約100gと野菜を約60g食べてくれた。

2023年8月22日(火)
朝食で鹿肉を試すが食べてくれない。さらに昼食で赤魚を与えるが、これも食べてくれない。
以前から愛犬が病気療養中の犬友達から、食欲不振だったその子が食べられるフードの紹介があったので、連絡をして分けてもらうことにした。dbfのビーフとレバーの缶詰を2缶づついただく。早速夕食で与えるとレバーは食べないが、ビーフは1缶(160g)を完食した。与える際には脂身を取り除いて、醤油と砂糖を少量加える。

2023年8月23日(水)
朝食で、昨日食べてくれたdbfのビーフを残す。
病院を受診して、食欲を改善する薬を投与する。
夕食で、3日ぶりに鶏ミンチ167gに少量の醤油と砂糖を加えると、2度に分けて完食した。

■副院長の経験談

2023年8月24日(木)
朝食時に、投薬用に使っているサーモンペーストを食べてくれない。しばらくすると食べてくれたが、そろそろ飽きていることは確かである。赤魚を与えるが食べてくれない。

昼食は鶏ももとかぼちゃとさつまいもを茹でてペースト状にしたもの(略してかぼさっぺ)を完食した。野菜を嫌がる傾向があるので、モーニャンのアイデアでかぼちゃとさつまいもをペーストにして与えてみることにしたのである。

予定通り、16時に病院を受診し食欲を改善する薬を投薬した。本日は主治医が不在なので副院長が担当してくれた。主治医からの申し送りに従って「それでは点滴をしましょう」と事務的にナビを連れて行こうとしたので、気になっていたことを質問した。質問の内容は、食欲はなにもしなくてもいずれ戻るのか、そしてこんな状況でも4クールの投薬を行うべきなのか、と言うことである。

副院長からの答えは、1点目は食欲は薬のせいなので1週間もすれば回復する、そして2点目の質問には明確な回答はなかった。しかし、彼は飼い犬を悪性リンパ腫でなくしているという事実を話してくれた。6歳のシーズーで嘔吐と下痢がひどく、時には血便もあったようである。

それでも全クールを終えて、発病から1年後に亡くなったそうである。この話の裏を返せば、ナビの場合は、消化器毒性もそれほど酷いわけではない、従って4クールも投薬すべきであるということであると受け取った。なんと言っても経験者の話は重い。

副院長の話を受けて、モーニャンと4クールの投薬を決意した。ただし、寛解に至らなかった、あるいは再発した場合は、もう抗がん剤治療を行わずに緩和ケアに切り替えることにする。ナビの場合は年齢も年齢であり、最後はいたずらに苦しい思いをさせたくない。穏やかに送ってあげたい。

副院長の話の通り夕食では食欲が回復し、牛肉、鶏ミンチ、かぼさっぺを合計244g食べてくれた。

しかし、鹿、馬、鶏ときて、ついに牛まできた。ここで牛を嫌がった時には、後が無い。それを避けるためにも鹿と鶏はときどき与えないといけない。これからは、朝は牛肉と鶏むね、あるいは鶏もも肉にかぼさっぺ、昼は鶏ももにかぼさっぺ、夕は朝と同じ、という日が続く。

ちなみに、牛肉はスーパーのオージービーフのこま切れ、グラム198円を買う。そして、牛肉、鶏肉、ともに茹でこぼして冷ました後に細かく割く。調理方法の詳細は後ほど(9月27日のところで)記載する。


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