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高校選びを失敗するとこうなる

ああーこうこーうさんねんせーい♪

有名な曲ですね。少し古いけど、サビくらいは聴いたことあるんじゃないかな?


僕の高校生活は一言に集約するなら

人生のどん底

といってよい。

普通なら部活に恋に青春真っ只中であると思う。高校時代に人生のピークを迎える人も多いと思うが、自分は真逆であった。

もちろん自分自身にも問題はあるが、一番の要因は”非常に厳しい学校だった”の一言に尽きる。

校則も非常に厳しく、頭髪検査はもちろんあったし、服装も非常に厳しく制限されていた。

通学路にも見張りは常にいて、自転車でそこかしこを巡回してるので帰り道でも心が休まる時がない。

行きの電車ではしょっちゅう途中下車していた。わけもなくお腹が痛くてしょうがなくなる。朝もほとんど食べていないのにお腹を下しまくっていた。おそらく精神的なモノだろう。

しかし、誰を責めることも出来ない。自分で選んだ道である。受験勉強は自分の中ではかなり頑張った。苦労して入ったそこそこの進学校。どんなに辛くても辞めるという選択肢はなかった。

僕のクラスは進学クラスでとにかく勉強勉強のクラスで、大学受験にフルコミット。

青春?そんなものは良い大学に入ってからすればよい。今は勉強あるのみ!と言った具合だ。

これがまた腹の立つことに男子は皆みんな顔も良くて彼女もいて勉強もできる。そんな奴が多かったが、僕は違った。

成績は底辺、友達もほぼおらず、当然彼女もなし。である。そんなクラスにいたので劣等感を掻き立てられるのは当たり前である。自分がオスとして劣等種であるという事をこれでもかと思い知らされた3年間であった。

おまけに先生もおっかなく、基本的にすぐ大声を張り上げる。自分のクラスは平和でも突然隣のクラスから怒号が鳴り響き、静かな授業中にビクッとすることもしばしばだ。

大声を出すのはストレス発散には効果的かもしれないが、カラオケルームだけにして欲しいモノである。


また僕の所属していたクラスは教室が11階というとんでもない高さにあった。他のクラスは最上でも4階まで。11階とはなのでかなりの距離がある。他のクラスの人たちとの接触も皆無であった。

塔の上に幽閉されていたラプンツェルの気持ちを高校生にして味わったのである。

先生諸氏は「空気が清々しい」といつも言っていた。教室の位置を11階にしたのもおそらく勉強を進学クラスほどは頑張っていないであろう普通科の生徒と我々を接触させないようにという狙いがあったのだろう。

それが証拠に普通科の生徒を馬鹿にするような発言も授業中に何度か出ていたのを聞いて僕の予想は確信に変わった。今思えば倫理観で見ても全く尊敬に値しない先生たちである。先生などとは呼べない。詰め込み受験生製造マシーンである。

毎日11階まで階段を登らされるこちらの身にもなって欲しい。毎日11階の昇降など、もはやアスリートである。教室に着く頃にはもうくたくたであるが、授業中に船を漕ごうものなら船ごと転覆するレベルの怒号の雨が我が身に降り注ぐ。

今でも先生にドヤされたり、受験当日の焦る朝の夢を見るほど。こうなってはもう完全にトラウマである。


良薬口に苦し


というが、こちらは良薬かもしれないが副作用が強すぎて今なお後遺症に苦しんでいる。やはりほどほどが1番で校則はそこまで厳しく無いところが良いように思う。

卒業後に聞いた話だと、進学クラスのあまりの厳しさに耐えかねて学校を辞めてしまった人もいるようで、何とも複雑な気持ちになった。

志望の大学に合格させる、もとい人生の後押しをするのが本来の目的ではないのか。辞めさせて高校中退で進路がめちゃくちゃになっては本末転倒ではないか。僕が在籍してたのは10年以上も前なので今ではどうなってるか知らないが、自分達の存在意義を今一度考え直した方が良い。

とはいえ時間の経過と共に今となっては笑い飛ばせる。あれほどキツい経験はそうそう無い。

”あの経験があったから今の自分がある”

なんてひねりのないフレーズだが、本当に心から自信をもって言えるし、心身ともに鍛えていただいたという意味では感謝している。

第一志望では無いが、浪人せずして大学にも無事合格できた。


皆様もお子さんの進路選びにはくれぐれも気をつけていただきたい。一見良薬でも実は劇薬だった!というのはあるあるなので。

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