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経営の柔軟性を高めるには、税務戦略で選択の幅を広げる事が有効

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前回は「創業者利益にフォーカスを当てた3つ目の視点」と題して、株式上場時に創業者であるオーナーなどが保有している株式を資本取引市場で切り売りすることによって株式売却益、つまりキャピタルゲインについての解説をさせていただきました。

これまで解説してきたように、会社と経営者の財務戦略は、株主構成、資金調達、創業者利益の3つのバランスを維持しながら策定する必要がありますが、今の時代は株式上場の可能性があるのであれば、事業プランに賛同したベンチャーキャピタル、投資ファンドや資金が潤沢で友好的な事業会社が、株式上場前の段階から、事業の成長を期待して増資引き受けに応じてくれることも一般的になりました。

今ではベンチャーキャピタルや投資ファンドもドメイン系、外資系を合わせるともう名前も覚え切れないくらいにあります。

これは、新興企業向けの資本市場の整備によって、株式上場までのプロセスが短期間になったため、投資リターンが予測しやすくなったことも大きな要因と考えられ、「間接金融」である銀行からの融資一択だった時代から、「直接金融」である増資や社債発行なども選択肢の一つとして十分に考えられるようになりました。

こうした時代への移行を受けて、株式上場を目指して、資金調達手段を増やさないという選択肢はないと考えましょう。

何度も申し上げますが、株主構成と資金調達のバランスを考慮して資本政策を策定していけば、外部株主が拡大しても経営をコントロールしていけるので経営戦略は必ず策定しましょう。

宣伝ではありませんが、この経営戦略ほど重要なものはないので下記リンクの書籍も一読いただけましたら幸甚に存じます。

成長している会社であれば、時期的にも、金額的にも、資金調達の選択の幅がでてきますから、増資などでは資金の出し手も多くいらっしゃると思います。

ここでおさらい「直接金融と間接金融」

銀行からの借入を軸に、借りたお金を返済していき、同時に借入期間に比例して利息を支払う資金調達方法を間接金融といいます。

直接金融は増資や社債発行など会社が直接、資金調達を行う方法で、株式上場時に増資などをすることによって、間接金融に頼らない資金調達が可能になるのも上場のメリットの一つとなっています。

さて次回は、これまで解説してきた資本政策によって、「なぜ」企業が成長するのかという点について解説していきたいと思います。

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