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2023.2.13 ラプソディー・イン・ブルー

先月noteにも書評を書いたが、『蜜蜂と遠雷』という小説を読んでからクラシック音楽を少しYou Tubeで聴いていた。
そんな中で懐かしい音楽に偶然出会い、何回かリピートしている。

それが『ラプソディー・イン・ブルー』である。
非常に有名な曲なので、知っている人も多いと思う。

『ラプソディー・イン・ブルー Rhapsody in Blue』は、ロシア系アメリカ人のジョージ・ガーシュウィンが1924年に作曲したピアノ独奏を含む管弦楽曲。

ラプソディー・イン・ブルー ガーシュウィン 解説と視聴よりhttps://www.worldfolksong.com/classical/gershwin/rhapsody-in-blue.html

素人感想だが、ポップで軽やかな部分も、優雅でのびやかな部分も、力強く腹にズドンとくるようなメロディーも、全てが詰め合わさっていて、
とても魅力的な音楽だなと思っている。

この曲を「懐かしい音楽」だと書いたのは、この曲が思い入れの深い曲だったからだ。

小学5年の時、今から13年近く前になるが、秋の学年発表会でこの曲を学年120人で演奏した。
私は希望してアコーディオンという楽器を担当させてもらえることになり、初めて触る楽器を四苦八苦しながらマスターしていった思い出がある。

アコーディオンは、よくサーカスなどで演奏する人がいるイメージの楽器。
鍵盤がついていて、蛇腹部分を引っ張ったり押し込んだりすることで音が鳴る楽器である。
蛇腹部分の伸縮操作に意外と力が要り、肩や二の腕がパンパンになってた思い出がある。
音を大きく出すには蛇腹部分を素早く動かす必要があり、それがとても重いため、なかなか音が出ずに先生に怒られたこともあった気がする。
その他にも、ピアノや木琴、太鼓系の何種類かの楽器、ソプラノリコーダー、鍵盤ハーモニカなど、様々な種類の楽器を全員が担当し、それぞれのパートに分かれて練習したり、全体で合わせたりと毎日練習を繰り返した。

学年全体を通しても色んな先生から克を入れられつつ、そんなこんなで本番を迎えた。

本番で演奏していた時は、今考えるといわゆる「ゾーンに入る」に近い状態だったと思う。
まわりの音がガンガン耳に入ってきて、自分の演奏もみんなの音も全部一体化していって、「なんじゃこれ、こんな感覚初めてだ」と興奮していたのを覚えている。
演奏を終了した後は友達と笑顔で見合って、やり切った幸福感に満たされていた。

小学生の演奏なんて多分大したことないんだろうけど、普段あんまり褒めない親が演奏の後に「すごかった!」と褒めてくれたのがとてもうれしく、すごい演奏を全員で作り上げることができたんだと感じた。

そんな当時の気持ちやら景色やらを、この曲を聴いて思い出した。
音楽の先生が特に熱心でよくみんなを叱ったものだから、みんなからは嫌われていたけれど、今考えると音楽の喜びみたいなもの、全員で一つのものを作り上げるすごさや感動などを学んでほしいという一心で指導にあたられていたのだなと思うことができる。
今はもう退職されているかもしれないが、できることなら感謝の言葉を伝えたい。

思い出の曲はみなさんそれぞれあると思うが、私にとっては間違いなくこの曲は一生の思い出の曲になると思う。
最近久しく大人数で一つのものを作り上げる感動を味わってないな、とも思うので、集団で何かを目指す機会に積極的にチャレンジしてみるのもいいなと思った。


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