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奢り方がかっこよかった友人の話

男女とか何区とかは全然関係ないのですが、奢り奢られ論争でふと思い出した話をします。

私は学生時代から基本的に割り勘などで平等にしたい派ですが、「あの奢り方はかっこよかった」と印象に残っている思い出があります。

それは学生の頃、美術館の学芸員を目指して遠方まで受験をしていたとき。

当時、学芸員資格は取得できても、美術館で数年に一度1人募集が出ると高倍率で受験者が集まるので、博士課程まで進まないとなかなか採用されない状況でした。
私は博士課程まで進むのは親に反対されていたので、修士修了までに採用されたくて、学部生の頃からチャンスがあれば受けていました。

「適性検査に受かった!」と喜んだ後も、論述試験、面接…と何度も交通費がかかり、受験する地方の美術館に合わせて本を買って勉強する必要もありました。
お昼はコンビニのおにぎりで済ませ、「バイトしながら勉強と受験対策がんばらなきゃ」と必死でした。

そんなとき、私の様子を心配した友人が声をかけてくれました。

色々と話を聴いて励ましてくれて、

「フラペチーノ飲みたくない?スタバ行こう!応援したいから、今日は私の奢りで!」

と、さっと払ってくれました。
いつもは割り勘ですが、そのときは友人の気持ちが嬉しくて、「ありがとう!」とごちそうになりました。

たまにふとそのことを思い出すと、あたたかくて幸せな気持ちになります。
今でもフラペチーノを飲むと、友人が応援してくれた思い出の味のせいか、なんだか元気が出るんです。

私も誰かを励まして応援したいとき、またお礼やお祝いの気持ちを伝えたいときにかっこいい奢り方をしたい!


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