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小さなお花屋さんのお話②〜ハロウィン〜

自然が豊かな町にある、
小さなお花屋さんのお話。

お花が大好きな店主がお店に立つ
小さなお花屋さん。

そこは時間がゆっくり流れるような
のんびりした場所。

今日はハロウィン🎃
"トリックオアトリート"
お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!

お店の常連さんの男の子が
マリオの格好で訪れました。

店主は用意していたお菓子を
ハッピーハロウィンと言って渡します。

ハロウィンは収穫をお祝いする日でもあり、
死者が帰ってくる日でもあります。

「こんにちは
お花を作って欲しいのですが…」

「どんな感じでお作りしましょうか?」

「今日はハロウィンなので、亡き先祖や、大切な人をお迎えして楽しい時を過ごしたいなぁと思って…」

「素敵ですね。それでは、秋の実物や葉物でまとめて、温かくてほっこりしたリースにしましょうか。家族団欒のイメージです^ - ^」

パンパスグラス
秋色アジサイ
ティナス
スターリンジア
グラスジェムコーン
おもちゃカボチャ
カンガルーポー…

「輪型のリースは、ヨーロッパでは”再び戻ること”を意味して、命の輪廻、永遠、平和、幸福を表わすそうですよ。
楽しい時間を過ごせるといいですね。」

「ふわふわして楽しいリース…。ありがとうございます。秋の楽しい夜を過ごせそうです!」

「あっ、これもどうぞ。」

店主は"ハッピーハロウィン!"と告げ、
お菓子を手渡しました。

「ハロウィンの諸説は色々ありますが、秋のいいとこ取りできるといいですね。
あたたかくて、
ほっこりして、
美味しくて、
楽しくて、
ちょっぴり切なくて…

ホッとするような安堵感、
ちょっぴり嬉しくなるような高揚感が、
“秋”にはあるような気がします。
それでいて、夏の余韻も残しつつ
あの世とこの世が繋がって…
なんだかカオスですね^ - ^
でも、それもいいと思います。
くっきり境界線をつけることなく
自然と交わりながら
私たちは生きているんですから。」

ここはお花が大好きな店主の小さなお花屋さん。

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