ローマの休日 ーあっぱれイタリア男!ー

ローマの休日は昔から好きな映画の一つです。
今回、久しぶりにテレビ放映されたのと
NOTEを始めたのがきっかけで、前から
思っていたことを文章にしてみます。

ローマの休日における主人公(ヒロイン)は
無論オードリー・ヘップバーン演じるアン王女。

そしてグレゴリー・ペックが演じるのが
アメリカ人の新聞記者(通信社かもね)
ジョー・ブラッドレー氏であります。

ジョーの友人であるカメラマンが
デートに同行しながらこっそり写真を
撮りまくっているのは有名ですが
ジョーと街で偶然再会する前
(再会したのはジョーがそう
しくんだからだけど)
アン王女はたまたま見かけた理髪店で
長かった髪をショートにします。


とても綺麗な娘が入ってきたので
張り切ってカットをする理髪師君。


この理髪師が昔から好きなんですね。


「え〜と、これくらい?」と
髪をそっと指で挟んで、2〜3センチ
のところですね。

もっと、と言われ5センチぐらいで
「じゃあ、このぐらいで?」

もっと、ときっぱり重ねられ
「ええっ じゃあ、このぐらいで」
消えそうな語尾には間違いなく
もう勘弁してください、大事な髪が!
と続いてます。
綺麗だけど大変な娘だなあと
青ざめているのが顔色でわかります。
(白黒だからって馬鹿にしちゃいけません
わかります。見えます。)


無論、人相を完全に変えたい、という
アン王女の狙いですが、深読みすれば
人前では絶対晒さない、お茶目で
活発でイキイキとした自分を出したい
という思いもあったに違いありません。


もう、やけくそだ。こんなに短く
したんじゃあ可愛いのに台無しだ。

ぷりぷりしながら彼女の言うまま
ハサミを入れていく理髪師。


・・・なんということでしょう!
(大改造ビフォーアフターのテーマ)


・・・その出来栄えに
今までとは違う、彼女にしかない
個性あふれる魅力を発見!

ふむン・・・ちょっとこう、
いい感じじゃないかしら、ン?

思った通り!素晴らしい出来だ
こ〜れ〜は素敵な!!

どこが思った通りかという
ツッコミは置いといて。

表情をあらため、ボートでの
ダンスパーティに誘います。
断られてもめげないよ。。。
僕は9時ごろには行ってるから
よかったらきてみてよ、と
爽やかに押し込みます。

やがて夜。

船上でのパーティ。
王女とジョーが乗船すると
人待ちがおの理髪師君
めざとく王女を見つけます。

やあ、来てくれたんだね!!
ありがとう。

そう言いながら、傍のジョーに
あ、髪を切ったのは君なの?
とこっそり取材されたりしてます。
その時はセリフはないんだけど
ありゃ男づれか!しかもこりゃあ
アメリカ人だな、多分。
あ〜こりゃ負けたかなと
一瞬で表情がくるくる変わります。

でも、彼女をダンスのパートナーに
借り受け、櫛で前髪を丁寧にわけ
おでこを出させます。

そして嬉しそうに
うん、この方がもっといいよと。

そして、無愛想な男にダンスの相手を
譲ったのが王女を探し続けていた
警護団の隊長でした。

王女を無理やり引っ張っていく
警護団と、ジョー、カメラマンの
アービング、アン王女との
大乱闘になっていくのですが、
この理髪師君、アン王女の
正体も当然知るはずもなく、
可愛い娘が悪漢に攫われると
勘違いして、奮い立ちます。
ポケットからサッと取り出した
自慢の串で髪をひと撫で、
ここで頑張らなきゃ男じゃない、
とばかり、遮二無二突っ込む。


なんて言いますか、
これぞイタリアの男という
この気風の良さがいいところ。


洒落者で、見栄っ張りで
でも見かけだけじゃなく
行動の仕方がおしゃれです。


女性を礼儀正しく誘い
笑顔を見せ、断られてもめげず
アン王女を見かけた時は
心底嬉しそうな表情を見せ
落胆を隠してダンスを楽しみ、
乱闘になるや颯爽と飛び込んでいく。


晴れやか!カッコいい!男じゃ!


さらっと書いたけど、
自分でも驚くほどキーワードが
並んでいますね!

笑顔
嬉しそう
気風の良さ
落胆を隠して楽しむ
颯爽
晴れやか

マリオ、というこの理髪師は
チョイ役ながら、とても
好感が持てるいい奴です。

きっとこういう人の周囲には
いろんなことがあっても
いいことばっかり来る。

自分で自分の機嫌ぐらい取る
そして人を楽しませようとする
そのための努力も楽しんで
頑張っちゃう

そんな人に見えてます。

別にイタリア人に限らないけど
こうありたいですよね。

という訳で相変わらず
文章がダラダラしてますが、
いつも楽しそうで機嫌よくて
髪型にこだわりがある辺りも
理髪師マリオはちょっと
みやぞんみたいですね。


最後までお付き合い頂き
有難うございました。


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