詩② 夏のほんの日常

雲一つない空
その美しい青はまるでターコイズ
上を向いてそのまま歩いていたいけど
灼熱の太陽の光が目に入る
ジリジリくる暑さが
容赦なく私を殺しにかかる

少しでも暑さを忘れるために
近くの公園に逃げ込む
そこには遊具は一つもないけど
木々に囲まれ森の散歩コースになっている
そこに入るとき、空間が日常から切り離される
光が遮られて涼しいオーラに肌が守れらる
心地よさから思わず目を閉じ呼吸を深くする
血流に乗って酸素が身体中に行き渡るのを感じる
目を閉じてみる
聞こえるのはミンミンと歌う蝉の声
少しの風に揺られる木々の音
森の中で聞こえる声は
全てにおいて心地よく感じる
散歩コースの出口付近には
地面を突いてミミズを探す雀達が
チュンチュンと雑談に花を咲かせてる

そんな道のりを得て職場につく
仕事は単純作業
ひたすら繰り返す軽作業
そこには個人の考えも感性も
必要ない
必要なのは決められたことを忠実に守る
ロボットのような人間
繰り返し繰り返し行うたびに
心は叫ぶ
「私は奴隷じゃない!!」

帰り道
朝と違って静けさが漂う暗い道
音もなく、お店も全部閉まってる
しかし蒸すような暑さが
しっかり夏を強調する
変わらない日常の中で
生きる意味を探している
少し日常に色を変えるため
好きなものを買う寄り道をする
コンビニで買ったかき氷を楽しみに早足で帰宅する
そんな夏の日常

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