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沈む世界に住まうこと、あるいは『天気の子』から「不穏な熱帯』まで──12月8日開催!里見龍樹×篠原雅武「〈人新世〉はどこへゆく?」イベント“直前”レポート
ちょうど最近、新海誠監督の『天気の子』を見返していた。祈りによって晴天をもたらす少女と、異常気象の続く東京、そして水没する街……。同時代の問題として、自然災害や気候変動があきらかに強く意識されたこの映画は、その終わりごろに、ひとつのキーワードを忍び込ませていた。主人公が手にとった一冊のパンフレット。そこには「アントロポセン」と書かれている。 人新世=anthropocene。『天気の子』が公開された2019年頃、日本でもこの言葉がさかんに耳にされるようになっていた。 〈人新