自分と他人の幸不幸を区別しよう ~③他人の怒りを肩代わりする人々~
誰かの怒りを自分の怒りと勘違いさせられている人が増えています。
シリーズでお送りしている、~自分と他人の幸不幸を区別しよう~の前回記事はこちら
現代日本には、怒りや恨みなど、マイナスの感情が溢れかえっているように感じています。
事実、ひとたびTVをつければ、
どこかの3才児が親に殺されただの、
どっかの爺さんが放火して死者〇十人だの、
どこかの工事現場で事故が起きて〇人死んだだの、
どこかの道でトラックが児童の列に突っ込んだだの、
負のエネルギーに満ち溢れた驚きの後ろ向きニュースばかりが来る日も来る日も流され続け、見ているだけでゲンナリです。
そうした精神消耗をしない、気楽に笑って見ていられるバラエティであっても、番組の終わった21:54からCM挟んで3分間だけニュースタイムがだいたい設定されているので、バラエティだからと本当に気を抜いているとうっかり負のニュースまで見せられてしまいます。
前にも書きましたが、こうした報道は"社会変革どうあるべきか"という本質に踏み込んで議論をしない限りは社会にとって一切プラスになりません。
そしてこれらのニュースでは、ときたま"これは誰が不利益を被っているんだろうか?"と思うケースがあります。
例えば、有名人の不倫。
ひとたび誰かの不倫がすっぱ抜かれようもんなら、どの局どの雑誌も揃いに揃って1週間以上も集中砲火で叩きに叩きに叩きまくって、うさ晴らしの代行みたいなことをやりますね。
もちろん、不倫は日本の法律上アウトですから擁護のしようがありません。
しかし、不倫する男は女の敵! とばかりに怒りを覚えていませんか?
いえ、正しくは"思考停止で怒りを覚えるように洗脳されていませんか?"と僕は問いたい。
こう言うと、「不倫がOKみたいな風潮になったらそれこそ社会にとってマイナスになる」というような反論が返ってくるかもしれません。
しかし、色んな人がいるこの世の中で、世間の風潮がどうあれ不倫する人は不倫しますし、男だけが不倫するわけでもなく、不倫がバレてしまった女性芸能人だっていくらでもいます。
そういった懲罰思考は「やったら叩かれるから不倫しないでおこう」という抑止力にはなりえません。
ですから、そういった正義のためにあなたがわざわざ怒りという感情を作り出す必要は全くないのです。
もしあなたが不利益を被るとすれば、それはあなたのパートナーが不貞行為を働いた時だけです。
芸能人の不倫によって、企業スポンサーでもない一般人のあなたの生活には何の影響もありません。
あなたが女を代表して怒る必要もどこにもないのです。
怒りは、疲弊をもたらします。
なぜなら、怒りには怒りが返ってきますし、ネガティブな感情の周りにはネガティブな感情が集まってくるものだからです。
世間の女性がハイヒールを履くことを強制されているというのが事実だとして、それはあなたが勝手にヒールを履くのをやめるか、それを強制してくるような時代錯誤な会社なんかネットに晒せばいいだけの話です。
それなのに、全女性の怒りを頼んでもいないのにわざわざ背負っているなんて、全ての罪を背負ったキリスト精神か、businessかのどっちかです。
いい意味で、自分さえ良ければ良いという考え方ができれば、"苦痛"は簡単に消え去ると思いますよ。
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