グロービス社員50人で行うChatGPTの社内イベントを企画して開催した話
グロービスの松原です。普段はグロービス経営大学院ナノ単科のエンジニアを担当しております。
先日、グロービス社内でChatGPTのブレストを行う社内イベント企画し開催しました。今回はそのイベントの開催〜実際にやってみての感想、今後についてなどを記事にしたいと思います。
※この記事は個人でChatGPTを触ってみたいという方よりも、社内やコミュニティでChatGPTを使って何ができそうかを議論したいけど何からやっていいかわからないという方を想定読者にしています。
社内イベントを企画するまでの経緯
グロービスのChatGPTに対するアクション
グロービスが提供するナノ単科ではChatGPTをいち早くプロダクトに取り入れ、先日対話型のGAiChaLをリリースしました。グロービスにはAIのエキスパートが集まる部署があり、ChatGPTの登場からリリースまでとても短い期間でのリリースが可能となりました。
グロービスでは新しいテクノロジーに素早く対応し、社内の他のプロダクトでもChatGPTの活用などが議論されております。
そういった経緯もあり、グロービスでは各社員が各々でChatGPTを触ってみたり、活用方法を考えたり、ビジネスアイディアを考えたりしておりました。
社内イベントを企画
そんな中で僕自身ChatGPTの登場でさまざまな活用の道を考えることが楽しく、ほぼ毎日ChatGPTを触ってみたり、ChatGPTを活用したbotやアプリの開発を行なっておりました。
また社内にはプロンプトの精度を上げるのが得意な方、ビジネスアイディアを考えるのが得意な方、既存プロダクトでの活用を既に複数提案している方など新しい技術を積極的に取り込もうとされている方が多くいらっしゃいます。
そんな中で一部の社員の方と話す中で『個々人ではよく議論されてるけど、みんなで知見やアイディアを持ち寄って議論できる社内イベントみたいなものがあるといいね』という話になり、その何気ない会話がきっかけでイベントを企画することになりました。
社内イベントの目的
社内イベントの目的は、簡単なブレストだったり、各々が考えたビジネスアイディアを持ち寄る時間を目的に企画しました。
またテック部門以外の部署からも参加いただくことでセールスのメンバーや教育コンテンツの開発メンバーなど、画一的な視点ではなかなか得られない現場の声なども集めたいという意図もありました。
社内イベント開催の準備
事前に行った準備は以下です。
社内へアナウンス
事前の参加者アンケートの作成
事前アンケートを参考にしたアジェンダ作成
終了後のアンケート作成
イベント企画の話があった翌営業日をイベント開催日に設定し、社内でアナウンスを行いました。またテック系のイベントを参考にGoogleフォームで作成したアンケートを事前に参加者に回答していただき、参加者が知りたいことや考えていることをまとめて、アジェンダを作成しました。
中には事前にビジネスアイディアを考えてきたので、みんなに見てもらいたいという熱量の高い方もいらっしゃいました。
このようにしっかり準備して、参加者の知りたいことなど具体的なニーズを明確にすることで社内イベント当日はアジェンダを元に社員同士で議論し合える場を提供でき、主催側としても運営コストがかからず、参加者は期待していた議論ができるという場を提供できたことがよかったです。
社内イベント開催の結果
企画のよく営業日にイベントを実施しました。すると、参加者が50名を超え、人工知能の研究チームやエンジニアはもちろんデザイナーやPM、学習教材開発メンバーやセールスチームのメンバーまで様々な方にご参加いただくことができました。
実際の社内イベントでは、事前のアンケートをもとに皆でディスカッションを行いました。学習サービスでのChatGPTの活用は、もちろん、新しいビジネス価値の創出や、どんな業界での活用が見込まれるかなど広い視点で議論を行うことができました。こちらは嬉しい誤解だったのですが、メンバーがたくさん参加してくださったおかげで、自分1人では事前に考えることができなかった様々な議論が行われました。
またビジネスモデルを持ち込むメンバーもおり、そのビジネスモデルに対してメンバー内で壁打ちを行ったり、AI研究チームの専門的なメンバーから活用のアドバイスなどをいただくこともできました
僕自身企画運営をしていく中で、ネットで調べるだけでは気づけない点だったり、違う部署のメンバーがどういう視点でChatGPTを活用しようと考えているかなど知るきっかけになりました。またイベントは入退室自由の耳だけ参加オッケーと言うかなりカジュアルな条件で開催したため発言のみならずチャットを活用して議論も行われました。
イベントを開催してみてのメリット
メリットその1: たくさんの意見を集められ気づきが多い
多くのメンバーが参加してくれたおかげで、並行的に思考をつなぐことができ、1人では集められない情報を集めることができました。
特に面白かった点としては、所属、部署や職種、担当業務などによって、ChatGPTの活用の視点が違うことが多く、活用の方法に個性が現れるんだなという気づきを得ました。
個人的にAIチームの方からいただいた言葉で『人間がやっていることをAIに置き換えることには限りがある。新しい価値を生み出そうと思ったら人間にできないことがAIにできることに価値がある。そこに視点を向けてみては?』という問いかけがとても刺さりました。自分の中で
またISチームや法務のメンバー等、ChatGPTを活用する上でのリスクなど、様々の視点で議論ができたのかなと思います。
メリットその2: 部門横断での交流により社内にネットワークが生まれる
また、今回のイベントは、部門をまたいで行うことができたので、普段は話さないメンバーと議論する機会になりました。
そのためこの内容を社内の誰に聞けばいいんだろうと迷った際でも、今回のイベントを通して知り合った〇〇さんに聞けば良いと言うふうに、社内のネットワークができたことにより、今後のChatGPTの活用や、アイディア創出にもつながっていくと期待しています。
反省点
イベントを企画運営してみての反省点、それは大人数での開催であったため、議論の深堀が難しかった。例えば、具体的なビジネスアイディアの議論などを行う際に、時間の関係もあり、なかなか深掘りができなかったです。
ただこれは、社内のChatGPTのキックオフと言う位置づけであったためまずは横のつながりを作っておき、その後各々が議論すべき対象の人を見つけることが目的であったため、今後のイベントでは、ChatGPTのビジネスモデルについての議論だったり、ChatGPTの活用などテーマを絞ってより深い議論ができるような場を用意していきたいなと考えております。
今後に向けて
今回のイベントでは、社内でChatGPTについて議論し横のつながりの構築し議論の場を作ることができました。
イベント開催後に共通Slackチャンネルを立ち上げ、いろんなメンバーが毎日記事のシェアやビジネスアイディアのシェアを行う動きが始まっています。
キックオフとしてはかなり良いスタートが着れたのではないかと考えております。
グロービスでは社内に優秀なプロフェッショナルが多数存在しており、彼らの専門知識をうまく部門横断でつなげることにより、様々な価値が生み出されると考えております。
もちろん、個人の考えや能力は必要ですが、時に同じ方向に向かって議論できる仲間の存在はとても貴重だと考えております。今回のイベントなどを通してより社内で横のつながりを強固にし、新しい価値創造につなげて行けたらと考えております。
さいごに
4月5日にChatGPTのイベントに登壇させていただきます。既に1000名を超える方から参加申し込みがありconnpassでランキング1位のイベントになっております。
こちらでは先に記載させていただきましたGAiChaLについてやChatGPTを活用したプロトタイピングについてLTさせていただく予定です。こちらもよろしければご参加いただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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