ルックバックを40代おじさんが見た感想
2021年にジャンプ+で
読み切りが公開され、またたく間に広がった
ルックバックが映画化されたので見に行った!
1時間弱の読み切りを映画にした作品が
1か月で興行収入12億円、観客動員数70万人を超える
異例の大ヒットを遂げていたこともあり
さらに楽しみな気持ちが高まっていた!
結論から言うと
最高の作品だった!!
映画館で何度も涙を流してしまった。
まず
①押山監督の原作への愛
読み切りを映画にするということで
色んな物語を足すかなと予測していたけど
原作そのままに映画にしていたのに驚いた!
調べてみると
今回の監督は希代のアニメーターである
押山監督
この作品への愛を全編から感じるのだが
なんと、ほとんど押山監督が1名で
アニメを書いているという驚きの情報もあった!
ルックバックは
漫画というクリエイティブなものを作る
孤独さ、困難さを表現し、1人でコツコツやる姿を
背中=ルックバック
の姿を見せ続けている
まさに、それを体現する
押山監督の覚悟や想いが伝わってきて
本当に震える
②努力と天才との関係
これは映画というより
ルックバックという作品のすばらしさなのだが
藤野という秀才と
京本という天才との
関係性の秀逸さがある
秀才である藤野は元々、絵は人よりうまく
多くの人にも褒められ、自分も自信があった。
しかし、そこに
京本という圧倒的に絵がうまい
本物の天才が生まれた時に
自分のアイデンティティが崩れそうになる
それを壊されたくないから
圧倒的に努力をして絵がうまくなろうと努力をする藤野
しかし
京本にはかなわず、初めて藤野は心が折れ
絵を書くのを辞めてしまう
その後、ふとした縁で
秀才の藤野と天才の京本は直接会った時に
京本は藤野こそ
「漫画の天才だ!」
と表現してくれる
自分のアイデンティティを破壊した
自分より優れた天才の京本が
自分の根源である漫画を書く天才と認めてくれたことが
どれだけ嬉しいことなのか・・・
それを表現するシーンは
漫画でも名シーンだったが
映画ではさらに素晴らしい表現になっていて
鳥肌が全身に出て、涙が出た
そんな藤野と京本の関係は
そこからタッグを組んでいくところから
天才がゆえに世間に認められることよりも
自分の価値観である絵がうまくなりたいに
純粋な京本の想いで袂を分かつところまで
秀才と天才の関係性が非常に秀逸に描かれている
天才にあこがれる凡人の私は
本当にこういう表現に痺れる
③創造物をアウトプットし続ける覚悟
ネタバレを防ぐために詳細解説はしないが
後半に物語は急展開を遂げていく
藤野のアイデンティティを再度構築してくれ
支え続けてくれたのが京本
しかも
その京本がいなくなってしまった原因は
自分にあるかもしれないと自分を責める藤野
「漫画を書く意味はあるのか?」
そうやって藤野は悩む
アウトプットしても
ハッピーエンドを生み出すわけではない
自分の得たいものを受け取ってくれない世間
自分のアウトプットで不幸を生み出してしまっているかもという疑念
そんな問いが
自分は漫画を書かない方がいいのでは?
と藤野は思い始める
しかし
京本との思い出を振返っていった時に
自分が叶わなかった天才である京本が
自分のファンでい続けてくれ
自分の作品を一番楽しみにしてくれていた過去と今を
見つめた時に、作品を生み出すことを辞めてしまったら
京本の想いさえも無くしてしまうと感じた藤野
そこから
苦しくても漫画を書き
アウトプットし続けることを決める
その背中姿はこの映画で一番の涙が出た
最高のシーンだった!!!
いやぁ、本当に素晴らしい作品でした!!!
1時間で見れるのもすごく良かったので
もう1回見に行きたい!!
ってことで
ぜひまだ見てない方、見に行ってください!!
本日は以上!!!