ChatGPTplusを解約してClaude3Proへ乗り換えをする際に検討した事
私は長らくOpenAIとChatGPTの大ファンであり、ChatGPTはリリース初日から使用し、有料プランもリリース当初から加入して利用してきました。しかし、この度Claude 3 Opusの文章のクオリティの高さに魅了され、ChatGPTからの乗り換えを決意しました。
(2024.4.29追記)こんなに記事を沢山読んでいただいたにも関わらず申し訳ないのですが、純正Web版Claude3Opusの 使用制限が厳しくなっていることと、ChatGPTのGPT4-turbo へのアップデートおよびChatGPTが使いがちな単語をnegative promptで抑制することで、好みの英文が出るようなったので、現在はPerplexityProでClaude3Opusを使い、ChatGPTは課金を再開しました。(これにした経緯は後述)
(2024.09.07追記)2024年6月末のClaude3.5Sonnetリリースに伴い、再度ChatGPTへの課金は中止してClaude本家に課金しています。生成される文章やプログラミングのコードがより優れている上に、GPTs的に使えるProjects機能やArtifactsによりユーザーインターフェースがかなり使いやすくなったからです。
(2024.3.19追記)Opusとりあえず試してみたい!という方はこちらのポスト参考にして見て下さい。
乗り換えを検討する上で、ChatGPT研究所の石川さんが挙げてくださった「Claudeと比較したChatGPTの利点一覧」を参考にしながら、Claudeにおける解決策を模索しました。
前提として以下のことがあります
ChatGPTの用途は英語論文作成、助成金申請、日本語の教科書・雑誌の原稿の下書き(時々研究の統計処理とコードレビュー)など、主に文章作成の用途で活用
APIでGPT-4は今後も利用予定(論文作成Noteのpromptの挙動確認のため)
私がサブスクの支出にシビア
Code Interpreter
手間は少しかかりますがClaude3で生成したコードをVSCodeやGoogle Colabを実行することで対応予定です。Code Interpreterは処理が遅いのと途中経過の記録ができないのでこの辺は逆に解決されると思います。
またOpenAIのAPIのplaygroundでもCode Interpreterが使えます。
Custom Instructions
指示を都度入れる必要がありますが、Claudeの元々の能力の高さを考えると、ChatGPTのように能力を底上げするinstructionは不要な可能性もあります。
またClaude3のWeb版でもsystem promptとして入力することで似たような効果を期待できると思います。
System promptについてはこちらが勉強になります👇
DALL·E
もともと1枚しか出力できなくなってからはあまり利用していませんでした。Bing Image CreatorやIdeogramなどの代替サービスを利用で対応しようと思います。
音声発話機能(TTS)
Claudeにはないですが、なくても何とかなると思っています
高度なファイルアップロード機能やファイル書き出し
以前の会話を編集できない
これは不便。今後是非改善してほしいです。
GPTs
GPTsのようなAIの高度なカスタマイズ機能はClaudeにはありませんが、Claudeの出力結果の方が優れている可能性が高いので諦めがつきました。APIによる外部データの取得は出来ませんがClaudeのProjects機能で同様の事が出来るようになりました。
加えて文献検索系GPTsの検索機能が(私の専門領域では)満足出来るレベルでなく、ChatGPTのブラウジング機能も今ひとつであることから、ブラウジング機能のないClaudeでもあまりデメリットにならないとも感じました。
またChatGPTの課金を解約しても自分が作成したGPTは自分以外はそのまま継続して利用可能(解約したら自分は無料ユーザーになるので使えませんがリンクは残るので自分以外の有料ユーザーは使えるという意味です)であることから、乗り換えを後押しする要因となりました。こちらのポストで教えていただきました。
懸念だったこちらのGPTsも残るようで一安心
iOS/Androidアプリ
アプリはありませんがiPhoeneでSafariで開いてホーム画面に追加することでアプリライクに使用できます。
当初はChatGPTを定額プランにしてメインで使用してClaudeをAPIで従量課金で使用しようと考えていました。しかしClaude3の方が能力が高い上にClaude 3 OpusのAPI利用料金の方がGPT-4より高いことから、Claude 3を定額でメインで運用してChatGPTをAPIで従量課金で使用することに決めました。
(2024.03.23追記)
純正のClaude3ですが、長い文章を一連のチャットで続けて書いたり、PDFに対して質問したりしていると(クエリの度にチャットの頭から読み込んでトークン数カウントする為)すぐに制限がかかって数時間使えなくなってしまいます。2024年3月23日現在は純正よりもPerplexityProに加入するのが最適解な可能性があります。現時点ではPerplexityProではClaude3 Opusが無制限で使えます。ただしPerplexityProのClaudeのパフォーマンスは純正よりも落ちる印象です。(2024.3.28追記)
その他の本家のWeb版とPerplexityProの違いは以下の記事がよくまとまっています👇🏻
(2024.4.29)その後Web版のClaude3は経時的に劣化してきたという評判が出てきましたが、APIは性能が変わらないという噂が出てきたのでPoeを試してみました。ちなみに公式の見解はWeb版のClaudeの設定は何も変えていないということで劣化の原因はよくわかりません。
Poeについては色々な言語モデルを試せたり、同じpromptで複数のモデルの出力を確認できたりするので便利な面もありました。しかしClaude3Opusには無印のClaude3Opus(2000ポイント/1メッセージ)とClaude3Opus-200k(2000ポイント/1メッセージ)の2種類があるのですが、長いコンテキストを扱う時にClaude3Opus-200kを使っていると1月あたり1,000,000のポイントが一気に減るので気軽に使えないという結論に至りました。
そんな中、PerplexityProのClaudeを濫用した輩がいたようで使用制限が発動されてしまいました。(現在は50回/日?公式アナウンスなし)
またGPT-4-turboがアップデートされ、ChatGPTに実装されました。日本語はClaude3Opusの方が上ですが英語はpromptでコントロールすれば以前より良い感じになったと思います。
1ヶ月ちょっとの間に色々ありましたがPerplexityProの使用制限は1日なので特定の時間内に多数回使用しても純正のWeb版よりは制限にかかりにくいこと、ユーザー紹介で割引を受けると月額10ドルになるので差し当たってはChatGPTplusに課金を再開してGPT-4とタスクを分散しつつ論文などを書くなどの性能が求められる際はPerplexityProのClaude3Opusを使う運用をしています。
Perplexityを月10ドルで使用したい方はこちらのリンクからどうぞ👇
https://perplexity.ai/pro?referral_code=4Y42RST3
OpenAIの大ファンである私にとって、ChatGPTからの乗り換えは簡単な決断ではありませんでした。GPT-5がリリースされれば戻る可能性もありますし、時々GPT-4のAPIは使い続けるつもりです。しかし、サブスクにあまり積極的ではない私としては、現時点で最も文章のクオリティが高いと感じたClaude 3 Opusを主軸に使っていくのが得策だと判断しました。
Claudeにはまだ改善の余地がありますが、そのポテンシャルの高さに惹かれ、乗り換えを決意しました。今後のClaudeの更なる進化とOpenAIのGPT-5のリリースに大いに期待しています。
こちらはClaude用のpromptにアップデートしました。
著名なAIエンジニアのお二人が書かれたChatGPT解説本。Advance Data Analysisの説明に多くの頁が割かれており、紹介されているpythonのライブラリも勉強になりました。Claude優勢の現在でも読む価値のある一冊。
私もXでフォローして勉強させて頂いている先生方の著書。医療者なら使う機会の多い実例が挙げられており医療者ならまずここからChatGPT入門して間違いないと思います。プロンプトは普遍的な物なのでChatGPTだけでなくClaudeにも応用可能なのでClaude入門書としてもそのまま使えます。